『スマホ窃盗犯を追跡』

日本ではあまり気にしませんが、海外では油断していると一瞬のうちにiPhoneを盗まれたという話をよく聞きます。
スマートフォンの盗難事件があとを絶たないのです。

写真、メール、連絡先、スケジュールなど、ありとあらゆる個人情報をひとまとめにしたスマートフォンが手元になければ、もはや日常生活がままならないという人も多いでしょう。

そんなご時世、オランダのある学生がスマートフォンを「わざと盗ませて」犯人をリモート監視して、その一部始終を記録したドキュメンタリー映画を制作しました。

彼は運悪くiPhoneの盗難被害に遭い、被害を通報したのですが、それだけでなく、同時にある計画を思いついたそうです。
その計画とは、盗まれたスマホが取引されるブラックマーケットに“潜入”し、ドキュメンタリーを制作するというものでした。

潜入と言っても実際に危険を冒して我が身を投じるというわけではなく、上記の通り盗まれたスマホそのものが潜入捜査官なのです。
その手法は次の通りです。

彼はまず囮となるAndroid携帯を購入して、そこに盗難対策アプリ「ケルベロス」をインストールしました。
蹴るバロスは有名なアプリなので、犯人にバレないようアプリの表示名を変更します。
さらには犯人がスマホをリセットしても継続して犯人を追跡できるよう設定。

さて、これでひとたび犯人がこのスマホを盗めば、位置情報や通話履歴をトラッキングできるだけでなく、リモート操作で録音、写真・動画撮影もできるように仕上がりました。

そしてそのスマホは順調に(?)盗まれます。

はじめは、通話内容や立ち寄り先などをもとに犯人像を推理する「クライムサスペンス」の展開。
しかし頻繁に利用する出会い系サイトでのやり取りなど、犯人が自分の胸だけに秘める深層なプライベートと直面することで、被害者であるはずの彼自身が、いつの間にか犯人に対してシンパシーを抱き始める心情の変化が起こります。

クライマックスには、犯人を直接その目で見ようと位置情報をもとに窃盗犯の自宅訪問を決意します。
果たして、実際に対面する犯人は、どのような人物像なのでしょうか。
以下、その一部始終です。一見に値しますよ。

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