「牛腸茂雄」という写真家の名前に覚えがある方は多いかもしれません。
ただ、彼の写真は?と聞かれた時にパッと思い浮かぶ映像があるでしょうか。
印象に残る双子の写真などを見てみると、あ、この写真が牛腸茂雄の写真なのか、と思うかもしれません。
まず名前の読み方からちょっと戸惑いますよね、どんな読みをしたらいいのか。
牛腸(ごちょう)という珍しい苗字ですが、それゆえに一度名前を見ると気になります。
さて、牛腸氏は当時、発表した作品が次々に話題を呼んだ写真家でしたが、1983年に享年36歳という若さでこの世を去ります。2004年には新潟県、山形県、東京三鷹市にて大規模な回顧展「牛腸茂雄 1946-1983」が開催されましたが、なかなか彼の作品に触れる機会は多くはありません。
現在、東京のFUJIFILM SQUARE (フジフィルム スクエア)写真歴史博物館にて「GOCHO SHIGEO 牛腸茂雄という写真家がいた。1946-1983」という企画展が行われています。
副題には「夭折の写真家、記憶を呼び覚ます一瞥の力。」とあり、まさに若くして去った写真家を惜しみ、そして敬意を示すような展示内容です。
展示内容はモノクロ写真のシリーズから約30点を精選して、10月には写真家、平間至氏のギャラリートークや今月初めには写真評論家の飯沢耕太郎氏の講演会なども模様されました。
会期は12月28日までなのでまだ十分間に合います。
会場のフジフィルム スクエアはフォトサロン、ミニギャラリー、そして写真歴史博物館と、一度足を運ぶと一度で複数の展示を楽しめる場所です。しかも入場無料。
今回の牛腸氏の展示会はもちろん、気軽に立ち寄って写真に触れられるおすすめの場所です。