美術手帖のレスリー・キー

美術出版社の月間「美術手帖」のなかで楽しみのひとつなのが、レスリー・キー氏撮影の「Beautiful Inspiration」という企画シリーズ。
誰もが知る画家をモチーフに毎回違ったモデルを起用して撮影した、まさにオマージュと言えるシリーズです。とにかくかっこいい、そして面白い。
毎回本当に面白いのですが、これまでに印象的だったのは、ジョルジュ・ルオーと田辺あゆみ編や、クリムトと秋元梢編、ルノアールと壇蜜編などなど。ああ、ゴッホと樹木希林×内田也哉子編も素晴らしかった、企画を通り越して作品と言いたくなるほどです。
このシリーズ、芸術家とモデルの組み合わせもさることながら、そこにデザイナーの衣装が絡んでくるのがまた面白いんです。ジョルジュ・ルオーの回はケンゾー、クリムトではジバンシィ、ルノアールではソニアリキエル、そしてゴッホはドリス・ヴァン・ノッテン。
芸術家とモデルとデザイナーの組み合わせが秀逸です。
それに素晴らしい照明でレスリー・キー氏の撮影が冴え渡る感じで、やっぱり見入ってしまいます。
そしてアートディレクションが井上嗣也氏ということで納得です。
井上嗣也氏というと、あの宮沢りえさんの写真集「Santa Fe」のアートディレクションを手がけた方というとピンと来るでしょうか。
このレスリー・キー氏と井上氏のコラボレーション企画、2016年の美術手帖ではまだお目見えしてないのですが連載は終わってしまったのでしょうか。ぜひ続投していただきたいのですが。それまでの間バックナンバーをチェックする価値も大いにあります!

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