もう既に今年の1月に販売され、未だその衝撃が話題を呼び、さらに今年のパリフォトでも話題になった大橋仁氏の写真集「そこにすわろうとおもう」。
大橋仁氏の作品、活躍を既に長い間追いかけているよ、といった方にはタイムリーではないかもしれませんが、この写真集についてちょっとお話しさせてください。
この柔らかなタイトル、写真集であっても展示会であっても、こんなタイトルは目を引きますし、どんな作品なのか想像力が膨らみます。そのタイトルの印象とはうってかわって強烈なテーマ。
そのつくりと内容、部数といろいろな理由から書店販売されていない写真集で、出版社のオンラインサイトから注文するという販売方法をとっています。
筆者自身も手に取ってはいないのですが、とても興味深いのです。
大きさ、枚数だけでも圧倒されそうですが、インターネット上で見れる何枚かの写真だけでも内容が直球。
大橋仁氏のプロフィール、経歴、作品集など彼のホームページではもちろん見れますが、作品から伝わる大橋氏の人となりは、作品のみならずインタビューも見逃しがたいです。
これまでの作品つくりの中で一貫して「知りたい」という欲望そのままに自分の声に素直に動かされてきたという氏の作品は、テクニック、コンセプト、論理ではなく、直感、欲望から生まれるという話が、非常に明確で清々しいほどです。
もちろん撮影技術、経験があるからこそこそできるモノだということも改めて感じられます。
自分自身で好きな写真家や共鳴できる作品つくりの作家を追いけるのもまたよし、違った分野や違ったテーマ、作品つくりの作家をみるのも、またとても刺激されるものです。
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