日録

今でも写真学校でフィルムカメラを使っての写真コースはあるのでしょうか?それもとすっかりデジタル一眼レフカメラでの講座が主流なのでしょうか?
フィルムカメラでの写真学校のコースに「日録」という課題がありました。一日36枚撮りのフィルムを毎日撮影するというものです。つまり1ヶ月30日あれば、30本のフィルムを撮影します。単純計算すると一ヶ月に1080枚の写真を撮ることになります。
デジタル一眼レフカメラで一日に36回シャッターボタンを押すのと、フィルムカメラで36回撮影するのでは感覚自体簡単に比較できませんが、なかなか一日一本フィルムを撮影するというのは意識していないと難しいものです。
撮るものをきちんとみる。つまり観察して何を撮りたいのかを考え、きちんとものをみる。ということをしていないと、撮りたいというものに会えません。しかもノルマとして毎日一本のフィルム撮影を「しなければならない」となると、自然に写真中心の生活になっていきます。仕事があっても、学校が会っても、家事があっても写真を中心に生活がまわっていくという感覚があります。

これは習慣と忍耐、そして経済的にも影響します。デジタルカメラと違って、月に30本ものフィルム使用して、さらに現像するのですから。
ただこの日録、時間もお金も労力も使うだけあって、すぐに見れて、編集できたりするデジタルカメラでの撮影とは明らかに違うものを得ます。被写体を見る力、構図のとり方、露出の加減など、被写体と写真そのものに近づけるといったらいいのでしょうか、写真撮影という行為の中に入るといった感じです。

時間と労力に余裕がある方はこんな写真の近づき方はいかがですか、日録。

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