パンフォーカス

スチール撮影でもビデオ撮影でも使う撮影技術の名称のひとつ、「パン」。映像撮影の際にもよく「パンする」という言い方で使われます。
「パン」というと、語感から遠景から被写体へズームして急激に接写する感じがしますが、「パン」の語源は「パノラマ」。固定したカメラの向きを左右に振ることを言います。

以前にも「流し撮り」の技術、そしてその撮影練習について触れたことがありますが、動いている被写体を追って撮影する際、カメラを固定して向きだけを変える撮影は「パン」の撮影技法のひとつなんですね。

左右に振る動きが「パン」というなら、上下にふる動きは「ティルト」または「チルト」といいます。手前から奥までピントのあった画像を得るための技法です。最近よく見かけるミニチュア模型のような写真は、このチルトを逆手に取った文字通り「逆チルト」という手法で撮影されたものです。

ビューカメラという蛇腹が装置されたカメラで「あおり」という技法を撮影されたことがあると、これらの一連の流れが分かりやすいですね。
これについてはまたの機会に。撮影機材の専門店