幡野広志さんの写真展「優しい写真」が11月15日まで、ソニーイメージングギャラリー銀座にて開催されています。
幡野さんの二歳の愛息、優くん。写真の中の優くんの笑顔につられて、知らずうちに相好を崩すとはこのことかなと感じるほど。
幡野さんは2017年に多発性骨髄腫を発病し余命宣告を受けます。その前年に優くんが誕生。今年2018年8月に「ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。」という本を出版し大きな話題になりました。本の帯には「余命宣告を受けた35歳の父が2歳の息子に伝えたい大切なこと」とあります。
息子に伝えたいその大切なことが言葉となったのがこの本ならば、写真になったのがこの写真展「優しい写真」の一枚一枚の写真なのでしょう。
親が子どもに残せる写真って、本当に素敵だなあと実感します。
優くんの頭の上に一羽の白い鳥が止まり、驚きと嬉しさが同時に訪れて目を閉じた瞬間を写した写真があります。
写真展に寄せた幡野さんの文章の中に「どういう仕組みなのかよくわからないけど、カメラのシャッターを押すと一瞬で写真として記憶される。」というユーモアある表現の一文が印象的です。
「健康なときよりも充実した日々を過ごしている。生きていて、本当に良かったとおもう。」と綴る幡野さんの一瞬一瞬と、一緒に過ごす優くんの一瞬一瞬がどんなに充実していて優しいものなのかを想像します。
ギャラリートークがまたまた魅力的です。
11月10日は糸井重里さん。11月11日は写真家の鈴木心さん。
行ってみたいですね、写真展もギャラリートークも。