写真家で文筆家の植本一子さんの次なる本が発表されました。
タイトルはなんと「フェルメール」。
「かなわない」や「家族最後の日」の植本一子さんとフェルメール、この組み合わせ、なんだかとっても惹かれます。
現存するフェルメールの作品は35点ですが、それらを7カ国17の美術館を回りながら3週間かけて撮影したというもの。
生涯に製作した作品数が多いことで知られているピカソは絵画、版画、挿画、陶磁器など含めて約15万点弱だそうです。もちろん作品数の比較はなにも意味をなしませんが、400年以上時を経た今も全世界でピカソに劣らず人気のあるフェルメールの現存作品数が35点。
その人気と作品数のギャップもまたミステリアスです。
さて、この「フェルメール」、発行はナナロク社とブルーシープとの共同発行。
ナナロク社といえば川島小鳥さんの「未来ちゃん」や「明星」が真っ先に浮かぶ出版社。
それから歌人の木下龍也さんと岡野大嗣さんの歌集や、写真家斉藤陽道さんの写真エッセイ集「それでも それでも それでも」などスタイルが個性的で装丁もこれまでにないこだわりがあり期待が高まる出版社でもあります。
さらに、被写体がフェルメールの絵画だけに、その企画力が普通の写真集とは違うでしょう。
今秋10月から上野の森美術館、そして来年2月から大阪市立美術館を巡回する「フェルメール展」に合わせて9月25日に発売されるという綿密な日程が予定されています。
植本さんが切りとるフェルメール、そして彼女の言葉が綴られる「フェルメール」は288ページの一冊になるそうです。
いやあ、楽しみですね!