写真との密接度が一番深いのは光です。その強さや方向によって、撮った写真のイメージは大きく変わります。自然光の入りにくい室内撮影では、光を操れる者が写真を制すると言っても過言ではありません。初めて照明器具を買う場合に備え、幾つかのポイントをお話しておきましょう。光には色温度というものがあります。例えば、蛍光灯や白熱灯、太陽の光、車のヘッドライトetc。これらの光を比べると、暖かみのある色、青白い色と、種類によって感じる色が違います。人の目は太陽の下でも蛍光灯の下でも、白い色を白と認識できるけれど、カメラのセンサーは被写体が反射する光をとらえるため、あたる光の影響をそのまま受けてしまいます。色温度が高いと、写真は青っぽくなります。低い時はオレンジ色に傾きます。2番目のポイントは、白黒の被写体について。白い被写体は光を反射するので、明るく飛びがちになります。そのため絞りを暗く設定します。逆に黒の被写体は光を吸収するので絞りを開放気味にして明るく写します。この正反対の性質を持つ2つの被写体を、同時に撮るときには重要なコツがあります。光を吸収する黒色の被写体は照明の光に近い位置に置き、白色の被写体は照明から遠い位置に置く事です。これで白飛びを押さえることが出来ます。3番目は、照明で季節感を出す技術です。夏の強い日差しを表現したい時は、近くから強くライトをあてたりストロボをたくのも効果的。影がはっきりと濃くなって、夏を感じる写真になります。逆にトレシングペーパーをかぶせて光をディフューズさせると、春のやわらかなポカポカした感じを表現できます。照明は実に奥深い!撮影機材の販売はこちら