サイボーグと言えば、ターミネーターみたいな、半分機械で出来ている人間を指しますが、世界には「サイボーグ・フラワー」、つまり電気回路をもつ花が存在するのをご存知でしょうか。
結果から言えば、植物の光合成を利用した発電が将来的に期待できる花です。
ソーラーパネルいらずの太陽光発電が可能になるということですね。
世界初の電気植物が誕生したのは、2015年のこと。
スウェーデンにあるリンショーピング大学の研究者たちによってが開発されました。
その電気植物は合成ポリマー製のバラの花。
電気信号の伝導のほか自己組織化が可能な維管束系を構成しています。
維管束とは、水や養分の通り道となる束状の組織のこと。
現段階の技術では、茎の内部を形成するオリゴマーはすべて互いに並列に配線されていて、植物細胞で分離しているため電解質に富んだ性質になっているのだとか。
これは、電気自動車の回生協調ブレーキシステムが一時的に蓄電するのに用いられる「スーパーキャパシタ」をつくるのに重要な要素だそう。
スーパーキャパシタとは、要は短時間で多く充電できるバッテリーのことをいうのだそうです。
はるか昔から、光合成で酸素を作り出して動物の活動を手助けしてくれた植物たちは、このたび人間の未来のためにまた新たな進化を遂げそうです。
とりあえず今は鑑賞を楽しみながら未来を待つことにしましょう。