桜写真のキーポイントは

毎年、今年こそは、と思うのは桜の写真撮影。
一年のうちにほんのわずかな期間だけの撮影チャンス。その間にスケジュールや天候などが合わなければそれだけで撮影のチャンスも半減します。
それゆえに、ポイントを押さえて、ぜひチャレンジしてみたい桜写真。
それは「ボケ」。多くの写真のなかでとても重要なポイントが「ボケ」にありますが、桜写真はなおさらのこと。
揺れるように、儚い一瞬の美しい桜、それが「ボケ」によって引き出されます。
前回写真家鈴木理策さんのため息が出るような桜写真についてお話ししましたが、鈴木さんの桜でも大いにボケが活躍しています。
「ピンボケ」という言葉があるように、焦点が合っていない写真はマイナスイメージがありますが、それは写真のどこにも焦点が合っていない写真のこと。
ここでボケの活用は、一点に焦点が合っていてそのほかがボケている写真、つまりボケがものすごい脇役を果たし主役を引き立てるわけですね。
その有効なボケ写真は、背景はもちろん、実は手前にボケをもってくることです。
桜の木に近づきましょう、桜の花は四方の枝に咲いています、どこかに焦点を合わせると手前に入り込んでる桜がぼけてきます。そんな構図を作ってみましょう。もちろんF値は開放気味で。
さてこの「手前ボケ」効果、桜写真にはもちろん有効ですが、ファッション写真でもおおいに見受けられます。
一見目障りになるかと思いきや、意外な効果があります。
もうそろそろ満開を過ぎてしまうと心配はいりません、これからもっと色味が濃く、「ぼんぼり」のように可愛らしい八重桜も始まります。
まだ桜写真を試せる機会はありそうですよ。
鈴木さんの桜はライフワークともいえる被写体、ちょうど4月13日まで神楽坂のla kaguにて写真集に合わせた展覧会が行われています。

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