プロジェクションマッピングといえば、プロジェクターを使って建物や人の顔などのデコボコした表面に光を投じる技術ですが、特殊な技術でコストが高いエンターテイメントというイメージが強く、いままでは一般的には馴染みがありませんでした。
そんななか、専門知識がなくとも、誰でも簡単にプロジェクションマッピングができる「Lightform」という製品が登場しました。
この小さな箱は、部屋のあらゆる物をスクリーンに変えます。
「Lightform」には、プロセッサーと高画質カメラが搭載されていて、HDMIケーブルを使ってプロジェクターに取り付けると、プロジェクターが部屋にグリッドを映し出します。
そして、内蔵カメラがそのグリッドをスキャンして、空間にある物体の位置や面積を詳細に把握します。
収集された情報は、プロセッサーによって物体表面の情報が入った3Dマップに変換され、それをもとにプロジェクターが映像を投影するという仕組みになっています。
単にプロジェクターで映像投影すると、デコボコしていないフラットな面でなければ上手く映りません。
仮に家具の配置が変わった場合は、再度部屋をスキャンすれば新しい3Dマップを作成できます。
これを使えば、部屋のあらゆる物がたちまちスクリーンに早変わりします。
カーテンで映画鑑賞をしたり、ゴミ箱や椅子などに柄を投影することも可能です。
どのように使用するのかは今後様々な可能性が考えられます。
開発者の最終目標は、携帯電話やタブレット、テレビといったあらゆるスクリーンに「Lightform」が取って代わることだそうです。
たとえば、料理の際に肉に切り方を直接投影したり、To-Doリストを机に表示して手の動きでタスクを消したり、といった使い道などができれば・・・。
まるで現実世界とスマホの中が一緒になったような拡張現実がこの先にありそうです。