「シノラマ」という言葉をご存知でしょうか?
これは篠山紀信氏が自ら作った造語だそうで、ジョイント写真の技法で撮影したものを組み合わせて「パノラマ」にみせた作品を指し、つまりは「シノヤマ」と「パノラマ」を足して「シノラマ」とネーミングされたものです。
さて、「シノラマ」写真の最新作も観れるという篠山紀信氏の個展が原美術館で開催中です。
題して「快楽の館」。
この展覧会ではすべての写真が原美術館にて撮影された、いわば撮り下ろしの作品ばかりの新作です。
すべて原美術館で撮影された作品ですが、もともと一般的に美術館が空の状態で置かれる期間というのは短いもので、今回の撮影は今年5月の10日間だけを使って、およそ30名のモデルを起用して撮影にあたったということです。
館内を鑑賞しつつ、その館内で撮影された作品を見ていくという、面白い混乱を起こしそうなこの展覧会、篠山節と原美術館の興味深いコラボレーションとも言えるのではないでしょうか。
開催期間は来年2017年1月9日まで。
たっぷりとある期間中に、何度でもゆっくりと鑑賞できそうです。