『モノクロ写真』

こんなにも技術が進化し鮮明な画質の写真が世に出ているのに、消える事のないモノ
クロ写真。
それはモノクロ写真がカラー写真には無い魅力を持っているからなのでしょう。
世の中はカラーで溢れていて、白と黒の世界というのは実際に存在しないのに、モノ
クロ写真をみるときは『モノクロの眼』になるのだから不思議ですよね。
個人的にはモノクロ写真の良さは何といっても『センチメンタリズム』であり、時間
が止まったような感じが想像力を沸き立てるのだと思います。

モノクロはカラーバランスの違いを含めて、乳白色やら白金色、銀色、ネズミ色、墨
色・・・・など、少しの違いで実に多彩な白と黒があります。
強いコントラストのものや、奥行きや立体感のあるものは、モノクロにすると、とて
も雰囲気の良い作品になります。
モノクロ写真をデジカメで綺麗に仕上げるには、一旦カラーで撮影してから画像処理
ソフトでモノクロにします。
なぜなら、カラーの方が情報量が多いので、メリハリがつき、より美しい写真に仕上
がるということなんですね。

そもそも日本人は書や水墨画など、白と黒の芸術に魅了され続けた人種なので、モノ
クロ写真を魅力的に感じるのは古来から受け継がれた感性なのかもしれませんね。

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