日本の給水塔

前回お話ししたヒラ・ベッヒャー氏を彷彿させる、その名も「給水塔」という写真集がリトルモアから発行されました。
写真は比留間幹さんによるもので、日本でも数が少なくなっている給水塔を2000日かけて追い求め撮影、その全国の約800塔にもおよぶ給水塔の写真の中から厳選して、63の給水塔のある風景が収められているそうです。
ベッヒャーファン、給水塔ファンには嬉しい写真集です。金属的なもの、機械、建物といったものに惹かれてしまう人は、全国、全世界共通。
ベッヒャー夫妻の給水塔がミニマムにそしてタイポロジーに記録的な「給水塔のみ」にスポットをあてた写真ならば、比留間さんの写真は「給水塔がある風景」といったように、給水塔を通して見る風景といった感じでしょうか。
ヒラ・ベッヒャー氏の訃報とタイミングが重なったこともあり、彼女を偲びながらあわせてみてみたい写真集です。
ちなみにヒラ・ベッヒャー氏のニュースで、「元祖工場萌え」という紹介フレーズを目にしました。
なるほど、今だったら「工場萌え」、そんな表現ができますね。
撮りたい被写体はあるいみ、この「萌え」という感情がなくては撮り続けられません。
ベッヒャー夫妻、さらに成し遂げている写真家たちがそうであるように、萌えを全うできるほど被写体と向き合っていけたらいいですね。

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