ヴィヴィアン・マイヤー

ヴィヴィアン・マイヤー。
誰?と思われるかもしれません。
なぜなら、つい数年まで全く無名の人物だったからです。
2009年に亡くなったヴィヴィアン・マイヤーは、生前無名のまま人生を終えましたが、ひょんなことでシカゴ在住のある青年が彼女が撮影した膨大のフィルムを手に入れます。
そこから死後の彼女の運命が一転。
世に発表されたことがありませんでしたが、彼女は生前に15万点ものの写真を撮影し、そのほとんどが現像することもなく残されていたのです。発見した青年によって彼女の写真が世界中で発表され、ヴィヴィアン・マイヤーは写真家として大きな評価を得たのです。
さらにベビーシッター(乳母)を生業にしていた彼女の不思議な人生を追って、ドキュメンタリー映画が2013年に製作され、今年2015年、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネートされています。
ベビーシッターをしながら、空いた時間、そしてヴァカンス時に常にカメラを持って撮影し続けた彼女。アメリカではシカゴ、ニューヨーク、ロサンジェルスがおもに。そしてヴァカンス時には6ヶ月をかけてフィリピン、タイ、インディア、イエメン、エジプト、イタリア、そして最終地のフランスと旅をしながら写真を撮り続けました。
写真の多くはストリートフォトとセルフポートレート。ヴィヴィアン・マイヤーの発見後、1950年代頃のアメリカの素晴らしいストリートフォトが発見され、世界中が熱狂しました。
ひとりの人間の物語としても、フォトグラファーの物語としても、そして歴史的にも興味がそそられるドキュメンタリー映画が日本でも公開になります。

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