たとえ平面体でも立体でも写真に撮ってしまえば、2Dである平面体です。
その写真を用いて、2次元と3次元を表現したなんとも魅力的な作品をNerholというユニットが生み出しました。
Nerholとは田中義久氏と飯田竜太氏からなるユニットで、アイデアを「練る人」とそれを「彫る人」といわれています。
彫る? そう、一見写真とは全く関係ないような「彫る」を写真表現に取り入れた「Misunderstanding Focus」というユニークな作品なのです。
すでにこの「目を引く」作品を目にされた方は多いかもしれませんが、簡単にご説明すると、肖像写真シリーズでで、それぞれの肖像写真は200枚の写真を重ね、重ねた状態で、一枚一枚レイヤーを彫り込んでいきます。カットされて残された写真は重ねた写真に貼付けられます。
重なった状態で徐々にレイヤーがなだらかなカーブとともに200枚の写真の中で、切り取られて残った部分に段差ができて、まさに彫刻のような立体感がうまれます。
百聞は一見に如かずとはまさにこれで、ぜひリンクしてあるNerholのホームページをみてみてください。
写真の歴史は100年強という、絵画に比べるとそれはそれは歴史が浅く、他の芸術に比べると生まれたばかりの手段とでもいえるかもしれません、つまりアイデアと模索次第でまだまだ写真表現が未知だということですね。
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