中平卓馬 訃報

先日Twitter上に、海外からも含め、中平卓馬氏の写真が多くツイートされているのを見て、あれ?どうしたんだろう、と思っていると、中平卓馬氏の訃報が届きました。
77歳でした。
写真家森山大道氏と同い年で、60年代の「プロヴォーグ」にて、その名が両名とも知られ、現在までカリスマ的存在の写真家の一人でした。
その後の作風は変わりましたが、当時の作風は大道氏とともに「アレ、ブレ、ボケ」といった、粒子の荒れた白黒写真がセンセーショナルであり、前衛的な作家として現在まで人気を保持したまま撮影活動は続き、2003年には横浜美術館で本格的な個展が開かれました。
1977年に病に伏し、断片的に記憶を失うという障害が残るものの、活動を再開し、近年では35mmのカラーフィルムでの撮影が続いていました。
独特な風貌と、記憶障害と再起といった唯一無二の存在の写真家は、彼の写真同人誌を知らない世代の若い学生さんたちからも支持と憧れが絶えることはありませんでした。
横浜美術館での個展からすでに10年以上経過しているので、近い将来白黒写真から、生前までのカラー写真、中平卓馬の全貌がみえるような回顧展が開かれるでしょうか。
ご冥福をお祈りします。

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