前回セバスチャン・サルガドのドキュメンタリー映画に触れたばかりですが、またまた興味深いドキュメンタリー映画が公開になりました。
近代メキシコの代表する女性画家、フリーダ・カーロの遺品を日本の近代写真家の代表の一人、石内都が現在はフリーダ・カーロの博物館になっている彼女の生家で撮影した過程を収めたドキュメンタリー映画です。
この二人の組み合わせで、ズドンっと心を捉えられます。
2004年に死後50年を経て遺言通り数百点のフリーダ・カーロの遺品が公開されました。そして2012年にこれらの遺品を撮影するプロジェクトが立ち上がり、石内都へ撮影依頼があったという経緯です。
石内都といえば、母親の遺品を撮影した「Mother’s」、今やライフワークとなっている広島の被爆者の遺品を撮影した「ひろしま」などで世界中にその名を知らしめ、2005年にはヴェネツィア・ビエンナーレの日本館代表に、2014年には日本人としては三人目のハッセルブラッド国際写真賞を受賞。
繊細さと迫力、その両極を持ち合わさる彼女の作品の中にフリーダ・カーロの遺品も加わりました。
一点一点の写真を見ているだけでもフリーダ・カーロと石内都の相乗した迫力と「遺品」というものにたいして考えさせられます。
撮影された遺品、写真、それを撮影する写真家をドキュメンタリーとして追った映像。
これもまたこの夏の必見のひとつです。
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