背景は主役の被写体と比べると、脇役のような非常に重要な役割を果たすことを以前お話ししました。
映画に例えると撮影する被写体が主役、背景が助演とでもいいましょうか。
目立たないのにそのくらい出来上がりを左右するキーポイントなんですね。
だからこそ撮影すべき被写体が決まれば、その被写体の特徴を最大限に引き出すための背景を考えます。
被写体との色のバランス、ボケ加減、コントラストそして明暗など。
先日素敵なポートレートが目に留まりました。
自己紹介用のポートレートですが、目を引いたのはその色合いです。
鮮やかな一色の洋服に、背景が明るい緑色でした。
よく見てみるとその緑色はバックの木々がボケていて全体に緑色として写っているものでした。
普通紹介写真のポートレートでは白やグレーといった当たり障りのない背景が一般的ですね。もちろんパスポートなどの照明写真は規定があるので仕方ありませんが。
さて、その目を引いたポートレートの背景が緑色、そして衣服の色が明るい暖色系で、色のコンビネーション自体にインパクトがあり、衣服にデザインはなく一色のみで、さらに背景は限りなくボケているためにほとんどワントーンの背景のように見えているところが決め手でしょう。
これから暖かくなり外に出れば、街全体が色鮮やかになっていきます。