写真におけるトリミング(trimming)とは、重要な部分を強調するために、写真の画面の一部分だけ切り出すこと、または余分な部分を削除することをいいます。
つまり撮影後にその写真を編集、加工、手を加えるということですね。
タイミングや撮影場所などの関係で、いろいろ写ってしまったけれど、「本当はこの部分を撮影したかった」という一部分だけ大きくする、つまりその部分だけを切り取るという手法で、被写体をレンズでズームアップした感じと似ているかもしれません。
さてこのトリミングによって、入らない部分を削除するのですから、強調したい部分がそのまま大きく写り、撮影者の意図が伝わりやすくなります。また切り取る部分は自由なので、縦位置で撮った写真を横位置にしたりと表現方法の選択幅が広がります。
ちょっと失敗したかな、という写真でも不要な部分を切り取ってしまえば、キレイな一枚になることもあります。
そんな利点ばかりに思えるトリミングも撮影者によって意見が分かれます。
トリミングするということは元あった写真を切りとり、それを引き延ばすことになるため、画質の劣化があることや、撮影したそのものを編集する、加工すること自体への抵抗があるためです。
実際にフィルムカメラでの撮影ではプリントする際に、ネガの縁を入れこんで、「トリミングしてません」と主張するプリントテクニックもあるほど。
トリミングする、トリミングしない、そのどちらのこだわりもうまく活用して表現方法に加えていきたいですね。
撮影機材のライトグラフィカ