門戸の広さ

前回カメラマンとフォトグラファーの違いのお話をしたので、今回どちらの言葉を使ったらいいのか迷うところですが、「カメラマン」「フォトグラファー」の資格について話したいと思います。
資格?とすぐに思われるでしょうが、その通り!写真を撮影することに資格なんてないのです。
今回お話ししたいのはそこのところ、つまり早くいってしまうと写真を撮ることに資格等がないため「誰でもカメラマンと名乗れる」ということ。では何の問題もないのでは、と思われますが、ここが盲点!

アート関係全般には多いことで、例えば「画家」にも資格がある訳ではないので、明日から「私は画家です」といっても誰からもおとがめを受けません。
写真を撮影する人も「私はカメラマンです、フォトグラファーです」というのは自由で、いわゆる門戸が開かれているといってもいいでしょう。なにせ試験もなければ資格もないのですから。

薬剤師や弁護士、建築士など国家試験に関わる職業から、カラーコーディネーターなどの任意の資格や民間資格とは違って、個人の意志ですぐにでも名乗れる職業ということなので都合がいいような気がしますが、実は証明がない分、実際に仕事をしようとしても簡単には成り立ちません。
資格証明やキャリアを重視する場合には、履歴書に資格名を書けない職業はその職業に従する者だということを資格名以外に証明しなくてはいけません。それが難しいのです。
資格というものはないが、これだけの経験がある、こういった仕事をしてきた。という実際の職歴を見せなくてはなりません。そこで多くのカメラマン、フォトグラファーが作成するのがポートフォリオ。

新宿西口ライトグラフィカ