さて、被写界深度の深い写真。つまり写真全体に焦点が合っている写真を撮影したい場合、レンズを絞れば絞るほどいい、と考えがちですね。でも実際はそうとも限らないところにトラップがあります。
「回折」という現象が起きるからです。
絞りを小さくしすぎると、レンズに入った光が回折、文字通り折れてレンズの「解像度」を低下させてしまうのです。
絞れば絞るほど焦点が合うとおもって、絞りすぎてかえってピントの甘い写真になってしまうということがあるということです。
これは例えばフィルムカメラ、中判、大判カメラでは発生が少なく、だからこそもちろん中判、大判カメラではどこまでもピントの合っている写真が可能になるのですが。
ということで、絞りが深ければ深いほどいいという、数字的に比例しないことも覚えておきましょう。一般的には風景写真などは基準はF8-11がモデルと言われています。
デジタルカメラであまり絞りすぎないように、と言われる所以はここにあるんですね。
撮影機材新宿西口ライトグラフィカ