前回の高さのある被写体撮影の照明セッティングについてお話しした際に
でてきた「天トレ」をもう少し詳しく見てきましょう。
基本の「天トレ」セッティングはシンプルなゆえに簡単。一般的には被写体を上から撮る、テーブルトップ撮影に多用されるライティングです。
一灯のメインライトを上からかざし、天トレをライトと被写体の間に置きます。テーブル、天トレ、一灯ライトというセッティング順序なので限られたスペースでも組み立てやすいのも利点のひとつです。
そのため、料理撮影などでも多用される照明方法ですね。
被写体全体に光を与えて、拡散面が広いために艶や反射する素材の撮影にも写り込みを防げるという効果も狙えます。ただ、一灯のみの天トレ撮影は、いささか単調で動きのない写真に仕上がりがち。数多いカタログ撮影などの場合には、すばやく多いカットをこなすのに便利ですが、被写体の特徴やオリジナル性を出すには、もう一灯足したり、レフ板などで補助光を添えたりするといいでしょう。
例に挙げた料理撮影などでは、つや、みずみずしさ、立体感などシズル感を演出するために、ハイライトをつけたり、そしてどこにハイライトを持ってくるかなどを試行しながら天トレ撮影を活かしてみてください。撮影照明 新宿