不可視と考えられてきたものを見ることに成功した

「不可視と考えられてきたものを見ることに成功した」
そう語ったのは、人類至上初ブラックホールの画像撮影に成功した巨大プロジェクトのディレクターであるシェパード・ドールマン教授の言葉。
巨大プロジェクトは「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」というもので、世界6ヶ所、8つの望遠鏡をつないで一斉に観測を行うことで地球規模の巨大望遠鏡を実現してブラックホールという、これまで学者、識者間で語られてきたものを初めて画像として目にすることができたものです。
地球から5500万光年という想像が及ばない距離にあるブラックホールの観測は5000兆バイトに及ぶデータを収集、それを科学者たちがデータ分析し、2年の歳月をかけて、私たちが目にすることができることとなりました。
発表されたのが4月10日、想像が及ばない大きさの物事ということも相まって時間が経てば経つほど、その偉業を少しづつ理解できているところです。

現在ツイッターなどではシェパード・ドールマン教授が籍を置くハーヴァード・スミスソニアン天体物理学センターのプロジェクトの様子がアップされ、観測データの膨大さや、ハーヴァード・スミソニアン天体物理学センターのHPでは教授とともにプロジェクトを進めていたスタッフの人たちとのやりとりのビデオなどを見ることができます。

知れば知るほど驚くことになるのですが、まずはブラックホールの大きさです。
ブラックホールの直径は約400億キロメートル、、、私たちの太陽系全体よりも大きなブラックホールということになります。しかも重力が太陽の65億倍。65億倍??
あらゆる全ての物質を吸い込む力があるブラックホールは光すら吸い込むということです。
天文学数字についていけなそうになりますが、ともかく、100年前にはつまりアインシュタインが一般相対性理論に基づいて存在を唱えた頃には、まさかその画像を目にすることができるなんて誰も考えにも及ばなかったことが、今日実現し「発見」されたことになります。
今日の技術の凄さもひしひしと少しづつ理解できるところですが、アインシュタインのずば抜けた才能に言葉を失う、そんなニュースです。

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