『ハロー効果』

「人を外見で判断してはいけない」とはよく言われていますが、それでもやっぱり初
対面の人に対しては、反射的に外見で判断してしまいがちです。
でもこのような判断は、学校や職場においては、重大な影響を与えることにもなりま
すよね。

最新の研究で、魅力的な人はより「賢く見える」という調査結果が出たそうです。

セント・アンドルーズ大学の研究グループが、以下のような実験をしました。
まず学生たちの写真を撮り、写真のイメージと学校の成績をリンクさせました。
つぎに、「標準化」と呼ばれる、より無表情に近い印象にした写真を作りだしまし
た。
そして彼らの学年や学部に応じて点数が調整され、全ての写真のGPA(成績評価値)
が算出されました。

その後、4つのグループに分けた別の参加者たちに、外見から判断できる魅力、知
性、誠実性、学業成績を評価してもらい、研究者たちが彼らの実際のGPAと比べてみ
たのだそうです。

その結果、より魅力的な表情をしている場合は、知性や誠実性、学力も比例して高い
評価を受けていることが判明しました。
実際には、魅力と学力の関連性はないのですが。

人々がこのような評価をつけるのには、「ハロー効果」と呼ばれる心理的作用が影響
しているそうです。
ハローとは、「後光が差す」と言う時の後光のことで、後光効果、光背効果とも呼ば
れます。

ある人の学歴が高かったりスポーツに優れている場合、たとえ関係ないとわかってい
ても、その人物の人格までもが優れていると思い込んでしまうという効果です。

そこで追跡実験が行われ、「ハロー効果」を取り除くため、全ての顔に等しい魅力ポ
イントをつけるよう、コンピューターのソフトウェア編集機能を使い、写真を編集し
ました。

そうして「ハロー効果」が取り除かれると、「誠実性」のみが実際の学力と高い相関
性があるということが判明したそうです。

つまりはやっぱり、「人を外見で判断してはいけない」ということなんですね。

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