第44回木村伊兵衛写真賞ノミネート

2018年度、第44回木村伊兵衛写真賞のノミネート作家が発表されましたね。 ノミネート作家が発表された中に好きな作品や写真家やがいると個人的に応援したくなります よね。
岩根愛さんは初の写真集「KIPUKA」と展示「FUKUSHIMA ONDO」でノミネート。 ハワイにあるおよそ90の仏教寺院で開催されるという「ボンダンス」というものがあるという ことをこの写真集で知りました。福島県に拠点を構えながらもハワイに通いながらハワイと福 島の関連をテーマに独自の視点で制作を続けています。
金川晋吾さんの展示「長い間」は、昨年横浜市民ギャラリーあざみ野で展覧会がありました
が、表紙写真だけでもガツンとインパクトのある印象を残しますよね。実の父親と伯母を通じ
て作品表現を試みた興味深い作品です。
川崎祐さんの展示「Scenes」は第17回「1_WALL」にてグランプリを受賞し、家族と出身地で ある地元の風景を写し、赤々舎の姫野さんからも評を受けてますね。
露口啓二さんの写真集「地名」は、左右それぞれ異なった日時に撮影してそれを見開きに並べ
てもので、「地名とはなにか」と静かに深く提示する作品です。
富安隼久さんの写真集「TTP」は、イギリスの出版社MACKが主催する過去に写真集出版経験 のない作家の出版支援をする目的の「First Book Award」でグランプリを受賞し、富安さんの 写真を目にする機会が頻繁にあったのでは。定点観測的な撮影と、シンプル故に季節や人々の 日常など小さな機微が写真集として大きく作用しているのがわかる非常にユニークな写真集で す。
そしてミヤギフトシさんの展示「感光」。
あれ、ミヤギフトシさんはまだ木村伊兵衛写真賞受賞していなかったっけ、なんて思った方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
テーマも手法も多様な形態で作品を発表しているミヤギさんは写真家であり現代美術作家。
2018年度のノミネート作家6名。最終選考は相当難しそうですね。 選考委員は石内都さん、鈴木理策さん、ホンマタカシさん、そして平野啓一郎さんです。 3月20日が楽しみですね。

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