2017年、第33回写真の街東川賞特別作家賞を受賞した、根室半島沖のユルリ島に生息する野生馬を撮影した岡田敦さんの「ユルリ島の野生馬」展が開催されます。
岡田敦さんといえば、2008年に「I am」で第33回木村伊兵衛写真賞を受賞し、もっと遡ると2002年の富士フォトサロン新人賞を受賞した際には、選考委員の浅井慎平氏に「岡田敦という鋭く繊細で優しい才能の登場は奇跡かもしれない」と言わしめた、当時から新進気鋭の写真家として注目されてきました。
珍しい島の名前「ユルリ」とはアイヌ語で「鵜の居る」という意味を持ち、鳥獣の保護区に指定されているそうです。
そして無人島であるのに野生化した馬が生息するという生態系も世界的にみて珍しいそうです。
岡田さんがそんなユルリ島での野生馬を撮影し始めたのは2011年。5年以上独自な土地で生きる野生馬を撮影し続け作品となった今作品には、単なる芸術作品としての写真だけでなく、文化と経済と生態系のつながりを伝え考えさせられる写真であり、芸術学の博士号を取得している岡田さんの写真家としての使命のようなものを感じられます。
「ユルリ島の野生馬」展の会期は4月13日から6月24日まで、大正大学のESPACE KUUにてです。
岡田さんのHPにはユルリ島のページが設けられ、馬に関することはもちろん、歴史、植物、野鳥などについても記述があり、写真、動画も見ることができます。
世界観が変わるような美しさ。