ノーベル賞も獲った世紀の発明、LED。
安全・省エネルギーで多彩な光、まさに万能とされるLEDライトにも、思わぬ弊害があったという調査報告が発表されました。
ニューヨーク州のコーネル大学の調査によれば、アメリカ国内で発売されている牛乳は、LEDライトの光にさらされると、品質を落とすというのです。
品質というのは何を指すのかというと、ズバリ「味」です。
研究によると、「まったく光に当てていない2週間前の牛乳」と「数時間LEDライトに当てた新鮮な牛乳」を用意し、被験者に飲み比べてもらいました。
2週間前の牛乳なんて腐りかけで、出来れば飲みたくないものです。
新鮮な牛乳のほうが美味しいに決まっているはずなのですが、それでも、多くの消費者は前者の味を好んだといいます。
実は、日光や人工的な照明が、食べ物の味に影響を及ぼすというのは以前から知られている事実なのです。
光エネルギーを受けると、牛乳内のリボフラビンやその他の感光性成分が活発化して、タンパク質や過酸化脂質に影響を与え、品質を劣化させるのだそうです。
そしてそのせいで、美味しい牛乳はまるでプラスチックや段ボールかのような味がするのだとか。
日本では牛乳といえば紙パックに入っているイメージが一般的ですが、アメリカでは半透明の容器に入っているのが主流です。
研究者達は、光を通さない遮光性のあるパッケージにすることで、味への影響を抑えることができると指摘しています。
日本にも透明のビンに入った牛乳はありますし、何だか紙パック牛乳より美味しそうに見えるのですが、そうではないのでしょうか。
照明は食品を美味しく見せるために使用されたりしますが、光に当てている間どんどん品質は落ちていくらしいので、見とれてないでさっさと頂いちゃいましょう。