12月9日から横浜美術館にて石内都さんの展覧会が始まります。

石内さんといえば母親の遺品を撮影した「Mother’s」が印象的で、この作品でヴェネツィア・ビエンナーレ日本館代表作家にも選出され、世界的認知も得ました。
広島で被爆者の遺品を撮影する「ひろしま」やフリーダ・カーロの遺品を撮影したシリーズなども絶え間なく「石内都」の仕事として、たとえクレジットがなくても撮影した写真家がわかるほど異彩を放つ写真が作り出されるのはどうしてでしょう。
石内さんが多摩美術大学で写真ではなく、織物を勉強していたのはよく知られています。それから独学で写真を撮り始め、2014年にはハッセルブラッド国際写真賞を受賞するまでに。
これだけのキャリアがあっても、インタビューなどを読んでも普段は写真をほとんど撮ったりしない、などと言うように肩透かしを食らうほどあっさりされているお人柄もまた魅力的。
今年2017年が実質的なデビューから節目の40年を迎えるにあたって、初期作品から未発表作の約240点で構成されるそうです。横須賀市で育ち、横浜の暗室で制作続けて40年。
そんな石内さんの作品を横浜美術館で観れることもまたひとしお。
最近写真展覧会とともに予定される関連イベントが非常に面白いのですが、今回も「!」頭の中でエクスクラメーションマークが飛び出すような興味深いイベントがあります。
オープニングの日に作家桐野夏生さんと石内さんとの対談があります。いやあ、面白そうです。
そのほかにもアーティストトーク、「ひろしま」制作を追った映画の上映と石内さんとゲストによるポストトークなどがあります。

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