この間「光害」について記事を書きましたが、たしかに星空は見えませんけれども街の灯りというのはそれはそれで美しいものです。
それはときに素晴らしい「夜景」となって表れてくれます。
シカゴ出身の写真家クラリッサ・ボネットの作品「Stray Light」は、高層ビルや集合住宅の窓を映していて、星の代わりに人々の暮らしがきらめいて見えています。
光を放つ窓が、星のように点灯しているのです。
http://www.clarissabonet.com/straylight/
これらの写真はコラージュでできているようです。
ボネットが目についた窓を写真に撮り始めたのは4年前のこと。
しかしただ撮っただけの写真では、窓から漏れる光は夜空の星のように見えなかったそうです。
そうして2014年、彼女は画像を正方形のコラージュに組み合わせるようになりました。
撮影は立体駐車場やバルコニー、屋上といった場所。
ボネットはキヤノン「5D Mark III」を三脚に据え、オフィスビルや集合住宅の窓にフォーカスを合わせます。
シカゴやニューヨーク、ロサンゼルスで数千枚の写真を撮ってきました。
編集作業は、数週間から数カ月間かけて10~100枚の写真をPhotoshopで合成していきます。
そうして完成した作品は遠くから見ると色彩豊かな光が抽象的なパターンを形づくっていて、星空のようにきらめきます。
近づいて見ると、窓から、人々が暮らしている様子も微かに見えてきて、不思議な印象を与えてくれる作品です。