実業家の邸宅が土地、建物、美術作品とともにしに寄贈されて1972年に美術館となった西宮市大谷記念美術館。こちらで石内都氏の写真展「見える見えない、写真のゆくえ」が開催されています。
初期の作品「連夜の街」は約40年前作家自身がプリントしたヴィンテージプリントが展示、原爆被爆者の遺品を撮影した「ひろしま」、フリーダ・カーロの遺品の「Frida by Ishiuchi」「Frida Love and Pain」、その他に国内初公開、最新作など合わせておよそ170点の作品展示だそうです。
これまでのインタビューでも度々話されていますが、これだけの作品の数々、そして連なる国内外の受賞歴のある石内氏ですが使用機材は35ミリのニコンF3のみということにびっくりします。そして全て自然光での撮影。以前ドキュメンタリー映像を見たときにも淡々と自然光の中でF3で撮影している姿がありました。
ちょうど今、田附勝さんとの対談をこちらで読むことができます。
とにかく暗室での作業が好きとおっしゃり、撮影は暗室に入るためのものとあっさり語ります。
お二人の会話と石内氏が語る事柄やエピソードが興味深くてすらすら読んでしまう対談です。
現在の移動に不自由が伴うことがなければ今すぐにでも見に行きたい展覧会、7月25日までの開催なのでそれまで観てみたい写真展です。ちなみにこちらは巡回展ではなく西宮市大谷記念美術館だけでの開催。建物や庭園と合わせて堪能してみたい見逃せない展覧会です。
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