測距点

前回構図のはなしで「測距点」という言葉が出てきたので、あらためて測距点についてお話ししたいと思います。
日常生活にはあまり馴染みのない「測距点」とは、オートフォーカス機能を使って写真撮影する際に、ピント合わせのためのポイントのことで、「半押し」で自動的にピントが合って、光または電子音でピントが合ったことを知らせます。
デジタル一眼カメラでは複数の測距点を搭載していて、どの位置にどのように、いくつ測距点を置くかという設定ができるようになっています。
前回お話ししたように測距点に合わせて被写体のピントを合わし、それから構図をつくる為にカメラ位置を移動するというのも一般的ですが、構図の使い方、ファインダーのどの位置に被写体を置くかという事が決まっていれば、撮影前に測距点を設定するという事もできるわけです。
測距点の設定1つで、構図の決め方、撮影の仕方も変わってくるということなので、使いこなして行くと撮影が非常にスムーズにいくカギになるでしょう。

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日の丸構図と、頭上の空間

オートモード撮影でも、マニュアル撮影でも、焦点を合わせる測距点をファインダーの中央に設定してある場合、被写体をファインダーの中央に合わせてピント合わせをしますね。
ピントを合わせたままの構図で撮影すると、、
例えば横位置で人を撮影するとします。人の顔にピントを合わせると、頭がちょうど中央に位置するあたりで焦点を合わせることになります。その状態でシャッターを切ると、まさに構図の失敗モデルのような「日の丸構図」となり、さらには人物の頭がファインダーの中央のため、頭上の空間がぽっかりと開いてしまうという、まさに残念な構図に終わってしまう訳です。
これを避けるのはとても簡単。

焦点を合わせた状態で少しだけカメラの一を下にずらして、人物の頭上の空間を埋めます。またはカメラを左右にずらして「黄金の構図比率」に合わせます。
シャッターを半押しにした状態でこの動きを素早くするか、または一時的にピントを維持する半押し設定にして撮影するか、自分の撮影スタイルによって選ぶといいですね。

ちょっとしたポイントをつかんで、有意義に写真撮影を楽しみたいですね。

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四季折々

日本のように四季がはっきりしている国では、風景写真など四季の移り変わりを写真に残すことは、芸術写真として、そして商業写真としても繰り返し行われます。
例えばサクラを代表に季節を目で楽しめる写真、映像は多くあると言った具合です。
代表的な美しい季節にスポットをあてて撮影することもあれば、四季を通して同じ被写体を撮り続けるという撮影もあります。
一瞬の、またはある期間に注目して撮影することと、季節に関係なく同じ被写体で撮影し続けるということですね。

季節と少し視点が変わりますが、以前4姉妹を一年に一度同じ配置で撮り続けている写真家の話をしましたが、お伝えしたいのはそんな感覚と少し似ています。
つまり四季によってそのときに美しい自然物はそれぞれ違います、その時々の美しいものを撮影することと、一方たとえフォトジェニックではないときでも撮影を続けることには、何か違いが見えてくるのではないかということです。
同じ被写体を撮影することは記録写真という捉え方もあるでしょう、前述のように人物の記録撮影も同様、四季の中で同じ被写体を撮影していくことでその変化が一連の組み写真のように一つのテーマ、作品になることもあります。
被写体をそうとらえると、はっきりした四季がある日本だからこそ、また楽しめる撮影の仕方かもしれません。

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映像の肖像権 2

前回お話ししたように、「人」を撮影する場合には人権が関わってきます。
ただ、これは撮影する人の許可があれば問題は生じません。
ポートレート撮影ならばもちろん合意の上の撮影ですし、町中でよくある「ファッション・リポート」なる服の着こなし、ファッションなどの撮影でも、まず撮影ならびに取材の許可を得てはじめているものです。
神経質になりすぎると、撮影している場所の条件、環境なども気になり始めますが、基本的に許可を得ていることと、またどこで、何の目的で撮影するのかということが明確であることが必要です。
なぜならば肖像権は人権を保護する役割とともに、著名人で、その人の肖像に財産的価値がある場合その財産権も守る役割があるため、商業的な目的で使用する場合にはさらに注意を払う必要があるからです。

例えば有名人の写真を撮影し、無断で雑誌社に販売する、幼い子どもの写真を撮影し販売すると言った例は肖像権に触れる典型的な例でしょう。
欧米の場合、幼児愛の問題が取りざされ、それゆえに保護者が子どもを守る傾向が強いとも言えるかもしれません。
表現の自由と、人権というのは一つのコインの表と裏に似ているところがあります。
自由な表現方法と、個人の尊重。その二つをクリアしたものが商業写真、映像、さらに芸術作品になっているのでしょうね。

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映像の肖像権

写真でも動画でも撮影する対象、またはその中に人物が写る場合に発生するのが肖像権です。
一昔前ではあまり一般的に意識されなかった人権かもしれませんが、現在では写真からテレビ番組制作などに関係のあるカテゴリーです。
欧米では「プライバシー」「個人の尊重」の意識が強いため、日常生活の中でも感じられることが多々あります。
例えば、カフェやパブなどカジュアルな場所でも、店内を撮影するのは止められることがあります。自分自身や友達とのショットならば問題ないのですが、他のお客さんが入っている中店内の風景などの撮影は、許可なく写真や動画の中に入ってしまう人を避けるために禁止するという訳です。
また、子どもや未成年者に対する「守る」意識が非常に高く、保護者が近くにいない子どもなどを悪気がなく撮影したとしても注意されることがあります。
街角で「かわいらしい」と思ってシャッターを押すと、保護者が目を光らせている、wということもあります。
テレビインタビューなどでも、子どもが映り込むことがあれば、必ず保護者の許可をその場で取るという配慮もなされていますが、もちろんきちんと許可を取ればその場で快くお子さんの撮影許可をいただくことも多々あります。
「人を撮る」ということを改めて考えることも、写真の被写体に対してリスペクトの意識も高まるのではないでしょうか。

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新宿へ

何でもオンラインでモノを購入できる今日、「やはり手に取ってみないと」ですとか、「店員さんのアドバイスが欲しい」「実際に機材の大きさ、重さをみたい」「持っている機材と合うかどうか試したい」といった方々は是非、弊社の新宿ショールームをご活用ください。

ショールームは新宿西口、南口より徒歩3分の場所に位置し、ちょっと立ち寄っていただくにも便利な場所です。
写真撮影に関する機材、照明、小さなアクセサリーまでご用意しておりますし、撮影機材セッティングなども展示してありますので、ご参考いただけましたら幸いです。
ゆったりと撮影経験豊富なスタッフが対応させていただきますので、機材に関するご質問から、実際の撮影テクニックなどの疑問ご質問などお気軽にお尋ねくださいませ。

まずはスカイプまたはお電話でお問い合わせください。
是非お手に取って商品をお試しください!

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今年のサクラ

桜前線というのは日本にしかないものだ、ということを聞いたことがあります。
南から北に気温とともにサクラの開花が移動する、それを追って報道されるというのは確かに稀有なことかもしれません。
目で見える春の愛で方、日本独特でいいですよね。

お花見をしながら気軽にスマートフォンやコンパクトカメラで撮影するのも楽しいですが、桜を被写体に撮影試行はいかがでしょうか?
季節柄、しかも日本独特なテーマだけに、この時期だけ撮影できる被写体を撮影の練習にするのも、楽しみながらテクニックを会得できます。

さて準備はシンプル、カメラボディーと広角、望遠の二つのレンズを用意しましょう。
もちろんズームレンズでも構いませんが、できれば単焦点レンズの方が練習になりやすいですね。
実践は同じ被写体ながら、レンズによっていかに表現が変わってくるかという写り方の練習です。
ずらりと並木になって桜が並んでいる場所では広角レンズで、桜そのものに焦点を当てて接写する場合には望遠レンズで撮影してみます。
このように用途が違ったレンズを同じ被写体で撮影すると、レンズそのものの特性や使い方、さらにテクニックのコツがつかめてくるでしょう。

またミラーレスレンズなど、持ち歩きが便利な上、レンズが交換できるカメラは、こんな桜の撮影時には大活躍ですね。

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オーバーとプラス、アンダーとマイナス

これは露出に使われる写真用語ですね。
露出はレンズの絞りつまりF値とシャッタースピード、そしてISOによって決まります。
これらどれかの条件が適切でなければ暗く写ったり、明るく写り白飛びになったりと写真の写り方が違ってきます。
暗く映り込んでしまうのがいわゆる「露出アンダー」これを適正に直すためにするには露出を「マイナス」にします。これと反対に明るく写りすぎた場合「露出オーバー」といい、調整は、露出を「プラス」にする、といいます。

どういった場合がアンダーで、オーバーか。どういうときに「プラス」にして「マイナス」にするのか。なかなかややこしい言い回しですが、露出補正を「プラス」「マイナス」を調整しながら覚えるといいですね。

ちなみに意図的に明るく撮影したものは露出オーバーという言い方をせず、ハイキーと言います。その反対に暗めに撮影されたものはローキーと言います。

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レンズペン

カメラやレンズなど機材をクリーニングするアイテムは常にカメラバックに備えておきたいものですね。
これまでもブラシやブロアー、クリーニングクロスなどの話をしてきました。
そして今回はクリーニング用のレンズペンに触れてみましょう。
名前の通り形は「ペン」そのもの。大手のレンズクリーナーとしてのレンズペンがメジャーですが、キャップを外すとクリーニングチップが出て、その反対側はブラシが付いています。
まさに一本で二役の優れもの。
とっさに細かなチリ・埃をとってきれいに拭き取りたいときに、一本で動作ができるのでとても便利です。細かな部分はペンタイプで、クリーニングする部分がすでに小さくなっているので、面白いほど使いやすい!レンズやモニターなど広い面にはクリーニングクロスが便利な場合もありますが、部分的な汚れや細かい箇所にはペンタイプが重宝するんですね。
またチリ・埃のみでなく、カメラやレンズに残るのは、私たちの指紋の汚れが目立ちます。
指紋は皮脂からの脂分もあるため、小さくてもなかなか頑固な汚れですが、ペン型クリーニングの場合ピンポイントで汚れを落とします。
レンズペンといっても今ではクリーニングチップ部分のサイズが様々で、ファインダー用のさらに小さなものまであります。頻繁に使用するのがコンパクトカメラだったり、レンズ、モニター部分が小さければ、小さいサイズを一本もって、他に活用するというのもよいかもしれません。
大は小を兼ねるの反対、小は大を兼ねる!

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ピントの練習、F値の練習

箸を使う練習として、大豆などのお豆をAの皿からBの皿に移す、という方法がありますよね。
こういった地道な練習は「基礎固め」そして「入門」に直接役に立つものです。

さてそんな地道な、しかも地味な練習というのは写真撮影のテクニックを学ぶ際にもあります。
例えばピント合わせの練習、そしてピントの範囲を決めるF値の練習もそのひとつといえるでしょう。この場合の簡単な練習としては、同じ形のオブジェを縦に並べます。例えば空き瓶やテニスボールといったものです。入手しやすく、大きさ高さなどが同じものがいいでしょう。
オブジェを等間隔にできるだけ多く並べて、縦に並べた位置から撮影します。一番手前のオブジェからピントを合わせ、最後に一番奥のオブジェにピントを合わせて撮影します。その際にF値を開放、つまり一番数値を小さくした場合と、徐々にF値を絞る(数値を上げる)場合とで撮影します。
これによってピントを合わせる感覚と、F値の数値とピントが合う範囲がわかるようになります。
今ではデジタルカメラで撮影でき、確認もコンピューターのモニターですれば、データーにF値が同時に出てきて便利ですね、フィルムカメラの時代にはこの練習は、シャッターを押すたびにシャッタースピード、F値をノートに記録して、現像してから手書き記録と照らし合わせながら検証していました。今でも写真学校などで敢えてフィルムカメラでこの練習を実行しているところもあるように、こういった地道な練習が技術を身につける近道なのかもしれません。

写真撮影入門者や、スキルアップしたい方に、デジタルカメラでもこういった練習がおすすめです。もちろんマニュアル撮影で試行してみてくださいね!

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