最近インスタグラム内で気になる写真を立て続けに目にしました。
それは、現在ロンドンのギャラリーで個展を開催中のフランス人写真家のカリーヌ・ラヴェル(Karine Lavel)のプールの撮影写真です。
揺らめく水面下を泳ぐ人物が、その揺らめきになぞって体の線が婉曲し、光とともに幻想的かつ絵画的な美しさをもたらす写真。
ラヴェル氏は幾つものプールを被写体としたシリーズを制作していますが、それは単にプールをテーマにしたものではなく、作家曰く「イメージの持つ曖昧な性質と潜在意識とのつながりを強調している」といったように、実際私たちが目にしているものの形と景色、それが何かのきっかけ、ものを介すことによりたやすく形を変えていく視覚の面白さを提示しているようにも見えます。
水面とその下を泳ぐゆがんだ曲線、はじめてこのシリーズの写真を目にした時は、あれ、ホックニーの絵かな?と思ったほど写真なのか絵画なのかわからないマット感も心地よく、夏に眺めていたい写真の一つです。
デヴィッド・ホックニーもゆらゆら光が反射している下で泳ぐプールの絵が多くありますよね。
見ているだけで、ふわあとそちらの世界に吸い込まれていくような浮遊感と次元を失う感覚があります。
現在はニューヨーク在住のラヴェル氏。ロンドンのギャラリーでプールシリーズを中心に写真展を、そしてアメリカ、ノースキャロライナのギャラリーでは「Heterotopia」という鏡やガラスを使った庭園の鮮やかなシリーズの写真展示が開催されています。
日本でも彼女の写真展が見れる日が来るといいのですが!
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かっこいいガーリー
ちょっと先ですが、9月30日から東京都写真美術館にて長島有里枝さんの写真展が開催されます。
長島さんといえば、90年代に始まる「ガーリーフォト」の先駆けといった言い方がありますが、もちろんその時代を牽引する大きな存在ではありましたが、他のガーリーフォトとして世に出た写真家達とは一線を画すところがあるでしょう。
オリジナルな視点と写真表現の方法、一貫した姿勢と皮肉とユーモラスを交えたテーマ。思いっきりパンチを効かした長島さんはとってもかっこいい。
だからこそ若い世代からの支持と国際的評価がついてくるのでしょう。
展示内容は初期のシリーズ、代表的な「セルフ・ポートレイト」や「家族」、2007年のスイス、アーティスト・イン・レジデンスでの制作「SWISS」など、長島有里枝回顧展のように見甲斐のある写真展になりそうです。
そしてさらに気になるのが、関連イベントの作家とゲストトーク。
11月5日には、なんと志賀理江子さんと藤岡亜弥さんとのトークイベントが予定されています。
いやあ、このお三方でどんなトークが繰り広げられるのでしょう。今から楽しみです。
『謎の現象「ブルージェット」』
「レッドスプライト」、「ピクシーズ」、「エルヴス」「ブルージェット」・・・。
いずれも成層圏から中間圏にかけて発生する超高層雷放電現象の名前です。
国際宇宙ステーションから送られてくる映像などで、不思議な光のショーが度々公開されています。
これらの現象は、いまだ解明されていない部分も多くあるのですが、アメリカの科学雑誌に掲載されたとある研究が、宇宙に向かう青い雷のような発光現象「ブルージェット」の謎に迫っています。
2015年9月に国際宇宙ステーションに滞在したデンマーク人の宇宙飛行士アンドレスは、「プロジェクト・トール」と名付けられた雷の研究を行ないました。
トール(Thor)とは北欧神話の雷神のことです。
アンドレスは、ブルージェットが発生したインド上空18,000m~40,000mで、巨大な嵐を動画とカラー写真に収めました。
ブルージェットはこの雷光の上にまるで茶柱のように現れ、一瞬で消えてしまいます。
この現象は以前から存在は確認されていましたが、動画や画像に写し出したのは初めてだそうです。
これがその動画。
https://youtu.be/dY5F_gEexAY
研究で判明したことは、放電の色が比較的弱い青色であることから、ブルージェットは雲のなかの稲妻から光が撒き散ったものではないのだそうです。
ただ、なぜ青く光るのかはまだわかっていません。
今後はNASAによって、ブルージェットがもたらす地球の天候への影響や高層大気の雷雨に関する調査が行なわれるようです。
カメラもつらいよ
ちょっと温度が下がる日が続いて一息ついたところですが、また来週からは暑さが戻るそうですよ。引き続き熱中症などに注意が必要です。
さて、この暑さの中、屋外で撮影する場合体調が気になりますが、稼働しているカメラも気になります。撮影照明、撮影機材もなんといっても精密機械ですからね、カメラは。
手元のカメラの耐熱性を説明書で見てみると、「使用可能温度」という欄に+5℃~+40℃と書いてあります。40℃、東京ではそこまでいきませんが、この夏スペインやイタリアでは40℃の天候が続いているとニュースで聞きました、すると、、アウトでしょうか?
使用可能温度とあり、もちろん余裕を持った設定温度でしょうが、直射日光の下では体感が違うように、カメラも直接熱を受けます。撮影中は仕方ないとしても、それ以外はこまめにカメラバックに入れたり、タオルや上着などをかけて日陰を作るだけでも違います。
もうひとつ気になるのは、カメラバックとともに移動する車。移動中はいいのですが、駐車する時、たとえカメラを使うことはなくとも、車の中に放置したままにはしたくないですよね。
もしも炎天下に駐車した場合、車内温度は相当上がります。もちろん防犯上も大切なカメラを置いたままにするのは危険ですし、あまりに温度差が生じるとバッテリーの寿命にもよくありませんから、カメラ、撮影機材がある場所には気を配りたいですね。
日陰を作ってあげたり、駐車した車には放置などしない、と言っていると、なんだか愛犬のようですね。そう、カメラは愛犬のように大切に接するべきもの。ほとんどが黒いボディーのカメラ、私たちが感じている暑さはカメラだって結構なダメージです。猛暑時のカメラ、機材の扱いもどうぞやさしく。
『ラジオ体操』
気がつけばもうすぐ8月。
学校は、すでに夏休みなんですね。いいなぁ・・・。
夏休みといえば、ラジオ体操。
近所のおじさんがめっちゃはりきってたり、寝ぼけて服を裏表逆に着てる子がいたり、いろんな思い出があります。
僕の家は夏休みだからといって旅行に行く家ではなかったので、毎日ラジオ体操行ってました。
お盆も休まず行っていたのですが、さすがにお盆はみんな、里帰りやら旅行やらで・・・ラジオ体操なんかに行く変人は僕一人だけ。
それでも休まず行っていたのは皆勤賞がほしかったから。それだけです。
僕が小学生だった頃は、町内会の人が録音されたテープを流していましたが、今はスマホとかで流したりするんですかねぇ?
ちょっと気になったので調べたら、驚くべき事実が発覚。
なんと、夏休みのラジオ体操の実施率が低くなっているそうです。
実施しないところがあったり、夏休みの5日間だけ行ったりと、地区によってさまざま。
なくなりつつある、ラジオ体操・・・。
朝からうるさいと苦情がきたり、親が共働きで忙しかったり、防犯のためという理由からだそうです。
なんだか、残念ですね・・。
消滅してほしくないなぁ、夏休みの朝のラジオ体操。
『最近のメモリアルグッズ』
いつだったか、「メモリアルアートの大野屋」から発売されている、新しい発想の写真立ての特集記事を目にしました。
その名も「メモリアルフォトスタンド」。
単なるデジタルフォトフレームかと思いきや・・・。
なんとまさかの骨壺付き!
しかもデジタルじゃなかった。
遺骨の一部を納めた小さな骨壺を、フォトスタンド裏の収納スペースに納め、思い出の写真とともに、大切な方を身近に感じることのできるフォトフレームで、部屋の雰囲気に合わせて選べるよう、合成皮革や木製フレームなど幅広いラインナップ。
こちらの会社は、いつでも身近で故人を偲ぶことができるよう、遺骨や遺灰の一部をオブジェやペンダントに収納して供養する“手元供養”に力を入れていて、オリジナル商品を積極的に開発しているようです。
調べてみると、最近のメモリアルグッズって、時代の流れに合わせていろいろな商品があるんですね。
コンパクトなもの、モダンなもの、かわいらしいもの・・・などなど。
一見仏壇とはわからないオシャレなものや、コンパクトで置き場所に困らない都会向けのものなど、実に様々なラインナップ。
価格も、和室にあるような本格的な仏壇よりリーズナブル。
気をつけないといけないのは、仏様やご先祖様を供養するための物であることには違いはないので、どこに置くにしても仏壇の配置のルールを守る必要があります。
それは、北の方角に向けて配置してはいけないこと。
そして、自分の目線よりも上に配置するほうが良いようです。
お盆ももうすぐですしね・・・、メモリアルグッズの話題でした。
猛暑に写真展
連日厳しい暑さが続きますが、みなさまいかがお過ごしですか。
出かけるだけで体力を消耗してしまいそうなこんな時期、お休みの日の過ごし先に写真展はいかがですか。
ちょっとした時間帯を利用してギャラリーを回ったり、じっくり時間をかけて美術館での写真展もいいですね。
東京ではアート全般ではなく、写真展に限定したとしてもその数はびっくりするほどあります。
一般的な貸しギャラリーでは6日間単位なので、個展が開催されるとしても月頻繁に新しい写真展があります。有名な作家や人気写真家の写真展ではギャラリーでも日程が十分取られて開催されたり、美術館ではまた規模も変わってくるので日程も自ずとたっぷり取られます。
ギャラリーや美術館の他に、東京では各カメラのメーカーやフジフィルムスクエアのように、写真に関連した企業のギャラリースペースがあるのと、ハイファッションのブランドが所有するビルの中にアートスペースとしてギャラリーがあるのが特徴です。
展示内容によってはギャラリーの展覧会でも有料の場合がありますが、一般的にギャラリーの入場は無料で、興味深い、面白い写真展がいっぱい観れるのも東京ならでは。
ここ数年で写真に特化したギャラリーも随分と増えてきました。
猛暑だからこそ、のんびり涼しくギャラリーで、美術館で写真展を観ながら過ごすのはおすすめです。
鑑賞中は涼しいのですが、観覧前後、移動中にはどうぞひと休みにしっかり水分をお忘れなく!
LED、新幹線で初採用
「テツオ」「テツコ」でなくとも、ちょっときになるニュースがありましたね。
東海道新幹線が2020年に始動予定している「N700S」のデザインを発表しました。
目を引くのは先頭部のデザイン。にゅーっと鼻先を伸ばした、それでいて近未来なフォルムは興味をそそられます。そしてなんと、前照灯にLEDライトが新幹線で初採用とのこと。省エネルギー化、照度向上、長寿命化を実現できるそうです。にゅーっと先細った先頭部の形状により、前照灯の照射範囲を広げて視覚性向上も期待できるとのこと。
へえ、、なるほど。と膝をたたきたくなりますが、改めて考えてみるとこれまでにまだ新幹線ではLED照明ではなかったんだあ、とも思います。
さらに、客室内の照明もLED採用です。しかも間接照明。天井の形状を最適化して室内の照明を均一化するようにデザイン。これは快適そうですね。発表されたインテリアデザインを見てみると、飛行機内のようなカーブを描き、直接照明ではなく、天井に反射するように設計された間接照明が見て取れます。落ち着いて移動ができそうな空間です。
あれ?では飛行機内での照明はどうなんだろう、と思ってみてみると、2011年、 2012年頃には機内でのLED照明導入がはじまっていたようです。
新幹線でLED照明が採用され、ますます生活の中でLED照明が一般的になっていきますね。
銀座でアラーキー
銀座のシャネル・ネクサス・ホールでの「荒木経惟×ギメ東洋美術館 東京墓情」が始まりました。
アラーキー曰く:
アタシはもう、棺桶に片足を突っ込んでるの。
あの世で自分が撮る写真はどのようなものになるのか、探ろうとしているわけなの。
というコメントするのは、自身が患ってきた病と対峙してきたことも大きく意識の中であるでしょう。にもかかわらず、ものすごい熱を感じさせるほどの精力的な活動のアラーキー。
凄まじいほどの勢いで作品を制作していくのは、国立新美術館で個展を終えた草間彌生さんの創作力のエネルギーを思い出させるほどです。
現在タカ・イシイギャラリーで開催中の個展に続き、シャネル・ネクサス・ホールでの開催は7月23日までです。そしてこれに続き、待ちきれない東京都写真美術館での「荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」が7月25日から始まります。
2004年にシャネル銀座ビルディングのオープンとともにシャネル・ネクサス・ホールでの活動がスタートしたそうです。昨今興味深い展示会やインスタレーションなどのニュースをよく耳にしますね。
たとえハイファッションに興味がない人でも、ハイファッションブランドが芸術に寄与し、社会にそして一般市民にこういう形でもたらしてくれるのは嬉しい恩恵ですよね。
入場は無料、12時から20時まで開館です。ぜひ!
『文化遺産のVR化』
重要文化財をアーカイブする方法として、まずは写真が挙げられますが、近年では3Dスキャンを用いて立体データ化が急速に進んでいるそうです。
そしてそこにVR(バーチャル・リアリティ)のテクノロジーが組み合わさることで、保存はもちろん修復時の再現、さらに観光資源としての活用への期待がより高まっています。
そうしたなか、桐島ローランド率いるフォトグラメトリースタジオ・Avatta(アバッタ)が、山口・門司港に建つ「旧門司税関」のVRコンテンツ化に取り組みました。
まず旧門司税関の外観をドローンで撮影し、内部をレーザースキャンと「フォトグラメトリー」と言われる、大量のデジタル写真から3Dオブジェクトを作成する手法でデジタルアーカイヴ化し、VRコンテンツとして発表するとのこと。
Avatta(アバッタ)は、本来あくまでスキャニングのスタジオであって、制作会社ではないそうですが、今回自らVRコンテンツ制作に挑んでいます。
それは、誰も見たことのない映像を提示したいという桐島ローランドのフォトグラファーとしての矜持であり、チームで得たノウハウを別のフィールドでも活かせるのではないかという可能性への投資です。
ただ、いくら技術があったとしても、いざそれを形にするとなるとやはり相当な労力を要します。
今回のプロジェクトはコンピューターメーカーとチームを組んで、企画段階から連携し、制作スタッフへの幅広いバックアップを実現しています。
文化遺産のVR化はまだビジネスとしては手探り状態だそうです。
一般人には見学が難しい建築物が数多くあるので、そうしたものをレーザースキャンして、フォトグラメタリーと組み合わせることで、ヴァーチャルに体験できたら有り難いことですし、地方創生にも繋がるかもしれませんね。