このたびグーグルが開発したAIは、ピクセルの粗い低画質の画像から、かなり鮮明な元の写真を再現することができるそうです。
つまり何が写っているかほとんど認識できないような人の顔や部屋を写した、モザイクみたいな画像から、元の画像を推測・再現する人工知能システムを開発したとのことです。
これは防犯などに応用できそうですね。
グーグルのAI開発チームは、今回の研究で有名人の顔写真や寝室の写真を使ってシステムをトレーニングした結果、写真の解像度を上げられるだけでなく、その処理中に「欠けている部分」を埋めることに成功しました。
このシステムでは、2種類のニューラルネットワークを組み合わせて画像を解析しているそうで、たとえば8×8ピクセルの低画質画像から、32×32ピクセルまで解像度を上げることが出来ます。
まずAIは、低解像度画像を任意の高解像度画像と比較することで、そこに写っているのが顔なのか部屋なのかを判断します。
次に、8×8画像に統計的に推測される色のピクセルを追加していきます。
それぞれのニューラルネットワークの処理が終わると、グーグルの研究者たちがその結果を組み合わせて最終画像を生成するそうです。
今後さらに研究が進めば、低解像度の写真や動画に映っているものを全自動で再現できるようなシステムが開発されると思われます。
とくに防犯カメラの不鮮明な映像に映っているものを特定するために、こうした技術が役立つかもしれないですね。