写真の三大要素 構図

さて、写真の三大要素「露出」「構図」「ピント」。
前回までに露出とピントをお話ししてきました。
今回は「構図」。写真の三大要素といえるほど、ゆえに構図のお話はこれまでにも何度かしてきました。
基本は「三分割法」などですね。
そのほかにどんなことに注意して構図を作っていくと、より目をひき、そして引き締まった写真となるのでしょうか。

雑誌や町中の広告写真を見るだけでなく、どんな構図を撮っているのか?という見方をすると勉強にもなりますし、違った観点で見るので飽きませんよ。

さて、構図の取り方。商品カタログでは被写体を紹介するという課題があるので中央に、見えやすく、そしてどのような商品なのかといういわゆる伝達するためにあります。その撮影方法とはまた違う、広告写真などの構図はあえて被写体を中心から外す。というテクニックを使うことがあります。これもまた三分割法といえますね。つまり前面に出して、ハイどうぞ、と見せるのではなく、そらせることによって目線を奪うということです。

それと同じように、目線を奪う構図としては、同じような対称性のあるシンメトリーの影像や同じパターンが繰り返された構図もまた目をひきます。
建築物や自然の環境の中にあるシンメトリー。同じ商品を並べたパターン画像などがそれです。

構図には基本的なものがありますが、写真という未だ歴史の浅い表現方法は、見せ方が無限にあります。考えすぎるよりも、遊びながら試して、または失敗からヒントを得た構図などが案外面白い構図になることがありえるのです。
みなさんも撮影スタイルに合わせて構図の新発見ができるといいですね。商品撮影の掟

ピント

前回お話ししました、写真の三大要素である、「露出」「構図」「ピント」。
今日はそのピントについてみていきましょう。

ピント。焦点とも、英語からフォーカスともいいますね。でも一般的に使われているこの「ピント」という単語、実はオランダ語の「ブラントピュント(brandpunt)」「ピュント(punt)」からきてるんですって、知ってましたか?

さて、このピントを合わせるためには、「被写体との距離」「レンズの焦点距離」「レンズのF値」が重要になってきます。
焦点距離は短くなるほど広角系になり、長くなるほど倍率が上がり望遠系のレンズになります。そして、F値はレンズの明るさを表し、F値が小さいほど明るいレンズということになります。それはつまり絞りを開放にした状態の明るさで見ることができます。

ここでピントに関して大切な点は、F値が小さくなるとレンズは明るくなるが、ピントの合う範囲が狭くなり、F値が大きくなるとレンズは暗くなるが、ピントの合う範囲が広くなるということ。

そしてまるで数学のようにキレイに反比例することが!それは「被写体との距離=ピントを合わせる距離」は近ければ近いほどピントの合う範囲が狭まり、反対に遠ければピントの合う範囲が広くなるということです。

そしてもうひとつピントを合わせた被写体から近い位置が遠い位置よりもボケやすいということです。
例を挙げるとすると、前後斜めに座った2人の人物を撮影するとします。
F値を開放状態で撮影し、1.前の人物にピントを合わせるともちろんうしろの人物はボケてきます。2.同じように後の人物にピントを合わせるとすると前にいる人物はボケます。そのボケ加減を比べると2の写真の方が手前の人物のボケが顕著にあらわれるということです。

これはピントのお話ですが、以前お話ししたボケ効果に関連してきます。
ピントの合わせ方を知ることと、ボケの効果を知ることは同じということです。難しく考えず、レンズのそしてカメラ、写真撮影自体の面白さを楽しんで試行してみてください!撮影照明機材

18%グレー

前回のお話に18%グレーという言葉がでてきましたね。
なかなか聞き慣れないのでここでちょっと18%グレーについて詳しくお話ししてみましょう。
単体露出計でもカメラ内蔵の露出計でも反射率18%をもとに色の再現されるように計算されます。反射率18%とは標準反射率と呼ばれ、これを 18パーセントグレーといいます。この18%グレーをうまく調整することによって、白は白、黒は黒といった色本来の色が再現されるということです。

そこでその調整の仕方。
それはマニュアル露出をすることです。それに便利なものが18%グレーカードなるもの。これを使うと非常に正確な露出が得られるというわけです。カメラの内蔵露出計を使って試してみましょう。
まずカメラの測光モードをスポット測光モードに設定。18%グレーカードをスポット測光します。そしてAEロックなどでスポット測光した露出を固定します。
その状態で撮影することによって、いつもは補正が必要だった背景色が本来の色で撮影可能になります。やってみると簡単にできるもの!

悩まされる露出。18%グレーカードで改善していきましょう!
写真撮影

写真の三大要素

「露出」「構図」「ピント」この三つが写真の三大要素といわれます。

今やデジタルカメラで撮影する場合には構図以外、露出もピントもカメラが考えてくれますが、今回はこの「露出」についてゆっくり考えてみましょう。
露出とは、レンズを通して適切な光をフィルム面に与えることを言います。それはフィルムの感度によって変わり、そして絞りとシャッター速度によって露出が変化していきます。
つまり、「フィルム感度」「絞り」「シャッター速度」が露出を決定づけることになります。露出には2種類あり、標準露出と適正露出と呼ばれ、前者は露出計によって計算され人間の目で見たような自然の写真になり、一方適正露出とは撮影者の意図、つまり作り出したい写真の仕上がりで決定される露出です。

露出計には反射光式と入射光式の2つの測定方法があり、反射光式はカメラ側から被写体に向けて測定、入射光式は被写体側からカメラに向けて測定します。どちらにも長所短所はありますが、反射光式は光の量の平均をすべて 18%グレーと見なして決定するため、白い背景がグレーにちかくなったり、黒い背景がぼやけた黒になることがあります。
カメラ内蔵のTTL露出計は一般的に反射光式のため、的確な露出を出す昨今でも、撮影した写真の露出がうまく反映されていないことがありますよね。

カメラ内蔵の露出計は本当に便利ですが、やはり被写体側から露出を計ることが撮影後の写真を編集する段階にも影響することも多々あります。
被写体に近づけない遠景や風景などの被写体以外には、単体露出計で入射光式をお勧めします。商品撮影機材

とっておき転換裏ワザ

写真撮影機材に欠かせないものとして、トップのひとつとして挙げられるのはやっぱり三脚ですよね。
スタジオ撮影ではもちろん、ロケ撮影でも三脚を準備するでしょうが
何かのハプニングの際、とっておき裏ワザがあるのです。

フラッシュの傘を固定するライトスタンド、あの固定部分のネジのサイズはカメラ用の三脚ネジのサイズと大抵同じなのです!
つまり、ライトスタンドにカメラを取り付ければ、即席三脚の出来上がりということ!しかもフラッシュの傘やストロボなどをしっかり支えるスタンドなだけに、
カメラも十分安全に支える三脚として活用できるのです。

ちょっと頭の隅に覚えていると、何かの際にお役立ちするかもしれません!ストロボ機材

デジタル化

今日はちょっと写真撮影のテーマからはちょっと外れる余談を少し。
といっても写真撮影や、機材はデジタルカメラでの撮影をベースにして考えています。そう、そのデジタル化についてです。

先日ニュースでこんなことを読みました。
医療現場で診断の質の向上のためにX線写真のデジタル化を実現したと。
といってもこれはデジタルカメラが定着する前から始まっていたということで、これを読まれている方でも、すでに実際デジタル化のX線写真を体験されている方がいらっしゃるかもしれませんね。

X線写真の撮影は今までの撮影装置を使用して、それをイメージプレートと呼ばれるデジタル化のX線写真ができるというもので、そのイメージプレートは繰り返し使用でき、そしてデジタル化のX線写真は患者さんの個人情報のアーカイブとして総合病院とクリニックなどの小さな病院との情報共有ができるということです。

大きな総合病院でなく、町の病院、クリニックなどでも気軽に、そして迅速に対応できる対応にもつながるそうです。
こんなところにもデジタル化が私たちの生活の一部になっているんですね。デジカメ機材の専門店

コンパクトカメラでもOK

モデル撮りからトルソー撮影まで、衣料品全般のアパレル撮影をコンパクトカメラでとりたいという方におすすめの撮影照明をご紹介しましょう。
記録照明でも、さらにはカタログ照明でももう少し気軽に一眼レフではなくコンパクトカメラで撮影される場合、カメラはそのままで照明機材さえ揃えればプロ並みの撮影ショットが得られます。

弊社では「すぐ撮る」ラージシリーズという発光面を大きくし、そのため太陽光に近く自然な照明を得ることで、衣類、そしてモデルなど人物撮影の際には人の肌の色を再現できる照明キットをご用意しております。

蛍光灯ソフトボックスはなんと直径90cmタイプ。等身大のモデルやトルソー撮影から、上半身撮影やボトムの部分撮影まで幅広く対応できます。
1灯セットから2灯セットまで被写体によってお選びいただき、さらに背景のペーパ−クロスとレフ板をセットにした完璧撮影機材セットもご用意しております。

気軽にコンパクトカメラで撮りたい、でもスタジオ撮影のような「目をひく」商品撮影に仕上げたいという方にはぴったりです。
必要最低限ですぐに理想的な撮影が始められます。
スタジオ撮影をご自宅、会社でお試しください。モデル商品撮影照明

どこで見る色?

同じ写真でも媒体の種類によって色の見え方が違ってきます。
基本的ですが、何気に気づいていない色の法則に付いてお話ししましょう。

光をプリズムに通すと様々な色で見えますが、大きく分けると赤、緑、青の三色に分かれます。これを「光の三原色」とよび、いわゆるRGB=Red、Green、Blueといわれます。これはテレビや液晶画面、コンピュータ画面で見られる光です。そのためテレビや液晶モニターを拡大してみると赤、緑、青の点で構成されていることがよく分かります。

一方、光の三原色からそれぞれの色を重ねてできる、シアン、マゼンタ、イエローと言う三色が「色の三原色」とよばれます。この色の三原色はCMYK=Cyan、Magenta、Yellow、Blackの頭文字(Blackからはk)をとって表されます。この色の三原色は一般的に印刷物で見られる色の表現です。

デジタルカメラで写真撮影の際の色設定や撮影後の編集作業においてRGBなのかCMYKなのか、どちらが適切か迷う時がありますよね。
その答えは簡単。その写真をどの媒体で見せるかということです。インターネットなどオンラインで見る場合は、RGBで処理。またカタログや紙媒体として印刷する場合にはCMYKが適しています。
同じように目から見ているものでも色の正体は違っていたんですね。
このことを踏まえて写真撮影、そしてその後の編集をされるとさらに適した色を再現できるでしょう。撮影ライティング機材

ストロボ調整

前回日中シンクロ撮影をおはなししたので、ストロボ撮影の基本的に大切なことをここで触れてみましょう。

昨今のデジタルカメラの内蔵露出計は随分進化し、正確に計算されることが多くありますが、実は基本的にカメラの内蔵露出計の特徴として、白に引っ張られないように、黒に引っ張られないようにと中間のグレーに近づけようとすることがあげられます。つまりは、白いものを写すとグレーっぽくぼやけた感じに、そして黒を撮影する際には漆黒のようなはっきりとした黒色はでなくて、やはりグレーよりになりがちです。
これをストロボ撮影で調整することができます。
それが前回もでてきた調光補正機能です。少し調整するだけでも実際の色に近くなるのですから有効活用したいものです。

さてどのように活用するか?
白い被写体はプラス補正にして、黒い被写体はマイナス補正をすることです。
これによって白いものが白く、そして黒いものが美しい黒として表現できます。
これは露出の問題なので普段ストロボ撮影をしない場合に、本来の色を出したい時に考えるシステムと同じです。先月お話ししたペットの毛並みの色を表現するには?というテーマと同じことです。
しっかりと本来の色を出すことは基本ですからね!商品撮影の基本

日中シンクロ撮影

日中シンクロ、またはデーライトシンクロといわれる撮影方法は、屋外の逆光撮影の際、人物やものが暗くなるのを防ぐためにストロボ撮影をして光の補填をすることです。

屋外撮影で、光は充分なのに、それがこうじて肝心の被写体が暗くなってしまった経験はよくあることでしょう。
何度もお話ししたように、逆光は実はとても効果的な写真撮影方法なので、被写体に合わせてぜひ取り入れたいのですが、もちろん順光ではないので被写体の角度によっては暗くなる部分がでてきます。そこに明るさを補充するためなのがこの日中シンクロ撮影です。
背景、逆光の強さ、そして被写体がどのくらい暗い状態かを計算しながら、ストロボの光量を調整する機能、調光補正機能を活用しながら露出を変えて同じ構図で何枚か撮ることをお勧めします。

実はメインの被写体にあたる照明、ここではストロボですね。この照明をサブだと考え、逆光をメインの照明だと考えます。つまり、すべて撮影条件を逆光に合わせて考えて、その逆光効果を存分に享受できると非常に美しい写真としてあらわれます。調光補正機能やシャッタースピード、そして絞りのF値をそれぞれ調整しながら、背景と被写体のバランスよい光を日中シンクロ撮影で実現してみてください。シンクロ撮影用撮影機材