アップはその名の通り、被写体を大きく写すサイズのことをいい、ルーズは全体が分かる広く写したサイズを言います。
このアップとルーズを使い分けることによって、同じ被写体でも伝える力が変わってきます。その伝える力を理解しながらアップ、ルーズを有効に利用していきたいですね。
被写体が人物でもものでも風景でも、ルーズで撮影して全体説明が必要なのか、アップでその表情、ディテイルを伝えたいのかという「撮影目的」を優先にして、どの方法で、どの構図で一枚の写真をつくっていったらいいのかを考えると、アップ、ルーズの選択の答えが自ずとでてくるかもしません。
月: 2012年10月
アップとルーズ
アップはその名の通り、被写体を大きく写すサイズのことをいい、ルーズは全体が分かる広く写したサイズを言います。
このアップとルーズを使い分けることによって、同じ被写体でも伝える力が変わってきます。その伝える力を理解しながらアップ、ルーズを有効に利用していきたいですね。
被写体が人物でもものでも風景でも、ルーズで撮影して全体説明が必要なのか、アップでその表情、ディテイルを伝えたいのかという「撮影目的」を優先にして、どの方法で、どの構図で一枚の写真をつくっていったらいいのかを考えると、アップ、ルーズの選択の答えが自ずとでてくるかもしません。
写真も動画も
写真を撮っていると、ちょっとした広告写真から著名な写真家の展示会まで意識しないうちにチェックしていることってありませんか?
やはり気になりますよね。
どんな照明なんだろう、どの方向からの光だろう、商品の配置にこんな方法があるのか、などなど観察したり発見があったりと。
同じようにビデオを撮影する人も、自然に意識しているのでしょうか?
例えばニュース映像から、娯楽の映画まで。
知り合いのビデオカメラマンに聞いて見ると、それほど意識はしないけれど、画角が気になったりするとのことです。
なるほど、いつものビデオカメラのファインダーからみている画角と違うと気になるのでしょう。
フォトグラファーが大切にするレンズの存在のように、ビデオカメラもレンズには敏感です。
日常生活の中でもちょっとした画像、映像にも敏感になりますね。
でもこの習慣、時代の流れで代わる写真の撮り方、動画の撮り方のヒントになることもあります。写真を撮る方も、動画を撮る方も普段から周りの画像、映像を意識してみてはいかがでしょうか。
ターゲット
商品撮影で考えなければならないのは、写真器材や写真テクニックだけではありません。
大手オンライン販売社のエピソードでこんなことがあったそうです。
商品の鞄をこれまでの撮影方法から、モデルとともに撮影する方法に変えたとたんに売れなくなってしまったとのこと。
なぜでしょう?
これまでは単に商品だけの撮影から、モデルに鞄を持たせて撮影したということ。一見より消費欲望をかりたてるようにモデルを起用したようですが、それが反対に作用したのは、商品だけを見ていると、それぞれ消費者の好みで想像できていたのが、自分のイメージと違うモデルが鞄を持っている写真が、商品のイメージを限定してしまい消費者ターゲットを狭めてしまったのです。
このエピソードが物語るように、商品撮影の場合、ターゲットを絞って撮影する方法と、敢えてターゲットを限定せずに撮影する方法があるということです。
すでに消費者ターゲットが分かっている商品であれば、そのイメージに合わせた写真が必要で、多くの層に受け入れられる商品であれば、イメージを限定するようなモデル起用などは避けるべきということですね。
販売することでその善し悪しが判断される商品撮影の、大切なキーワードです。
スローシンクロ
スローシンクロは主に2つの撮影シーンで活用できるテクニックです。
シャッター速度を遅くし、フラッシュを焚くことによって被写体の躍動感をブレによって表現できるシーン。
夜景、イルミネーションなどをバックにした際人物以外の背景が真っ黒になってしまうのを避けるために、上記と同じようにシャッター速度を落として、そこにフラッシュをのせて全体的に調和のとれた明るさで撮影するシーン。
シャッター速度をおとすために、手ぶらが気になり、固定できずに結局はピンぼけ写真になってしまうということを懸念する方もいらっしゃるでしょうが、前者の被写体の動きを利用したシーンではまさにそのブレを有効に利用したもので、手持ちでも動きのある写真として積極的にブレを表現した写真を試してみていただきたいですね。
後者の夜景やイルミネーション、照明の少ない室内写真では手ブレの限界値を超えるようであれば、やはり三脚が必要になりますが、ISOやF値をみながら調整してみましょう。
このスローシンクロ撮影、シャッター速度とフラッシュのタイミングの差でポートレートの赤目緩和のテクニックにもなります。
身につけておくと、いざというときに役立つテクニックの一つです。
商品撮影、広角と望遠
写真撮影上で「パースがかかる」といういい方があります。
この「パース」というのは「パースペクティブ」のことを指し、つまり遠近法のことを言います。商品撮影などで広角レンズで撮影するとこの「パース」がかかってきます。遠近法が強調されて写るため商品が歪んで見えてしまいます。とくに正方形など定型の商品などは目立ちます。
そのゆがみを避けるためには、望遠レンズを使って被写体から離れて撮影するといいでしょう。シンプルな解決法ですが、撮影後にフォトショップを使ったり編集ソフトで修正する必要がありません。
その差を是非実践して試してみてください。
ジュエリー撮影 3
前回にひき続き、難しそうなジュエリー撮影をキレイに短時間で撮影できるポイントをみていきます。
あまり仕込みをしすぎない自然な形、背景で撮影する場合と、ジュエリーならではの細工を施した撮影が必要になる場合もありますね。
例えば指輪。よくたててある指輪の写真を見ますが、細い側面の指輪をどうやってたてるのだろうと思ったことありませんか?
粘土質の素材やテープなどを使うこともあるでしょうが、ジュエリーそのものを汚したり傷つけたりしないように、簡単なものでこの「たてた指輪」を細工できます。
それは布とクリップ。布はジュエリー撮影に合うようにゴージャスなサテン系のものや色合いに影響しないシンプルな無地、できれば皺のできにくい素材がいいですね。クリップは金属とプラスチックでできた一般的なクリップです。
さて、これらでどう細工するのか。布を間に挟んで指輪の下部をクリップで留めるだけ。布をふんわり整えて、布の下にあるクリップをテーブルに固定します。見える部分は指輪と布の密着部分だけで、まるで指輪が立っているように見えるというわけです。
身近な小物を使って、ジュエリー撮影をするひとつのアイデアですね。
簡単でキレイに撮れるので是非試してみてください。