ぱっと見たところ、木で作られた只のフォトフレーム。
なのに、そこに置かれた物体はスローモーションのように踊りはじめます。
または、まるで生きているようにウネウネと動いているように見えます。
Jeff Lieberman氏によって開発された「Slow Dance」は、そんな魔法のような体験を
届けてくれるフォトフレームです。
もちろん彼が魔法を使っているわけではなく、その裏にはちゃんとした科学的な仕組
みがあります。
実は、制作者のLiebermanさんは、時間の流れを遅くするイリュージョンを作り出す
プロフェッショナルなんです。
MITに在籍している頃から、ハイスピード撮影やスローモーション映像を学び、ディ
スカバリー・チャンネルのシリーズ「Time Warp」では、司会も務めていたそうで
す。
この番組は、身のまわりにある様々な事象をハイスピードカメラで撮影、スローモー
ション映像化していくというもの。
そんなスローモーションが実際に再現されたかのような動きを見せる「Slow Dance」
フォトフレーム。
仕組みは、意外にもシンプルです。
フレームの下にある電磁石によって、フレームに差した植物等を高速で振動させ、そ
れを毎秒80回の速さで発光するLEDライトで照らしています。
この2つによって、まるで物体が前後にゆっくり動いているかのように見えるとのこ
と。
もともとは友人のウェディングギフトのために制作そうです。
しかし、あまりにもたくさんの「わたしも欲しい!」という声に応えるため、クラウ
ドファウンディングで商品化。
凄まじいスピードで売れているようです。