高さのある被写体

小さな被写体のブツ撮りなどの照明セッティングは例にとってよく見てきましたが、今回はサイズよりも、高さをテーマに、高さのある被写体に対する照明について考えてみましょう。高さのある被写体ではストロボによる照明よりも、バンクを使った照明の方が上下にムラなくライディングできます。
バンクライトを縦に設置し、被写体の高さに対応できるようにしましょう。
バンクライトの広い面光源により、被写体に対し均等に照明が照らされることができ、可能ならば二灯のバンクライトを使うとより効果的です。
左右どちらからも縦に設置し、均等に照明をあてることによってハイライトもキレイにでてきます。

なぜ高さのある被写体にバンクライトを使うのか?
前述したように、均一に光をあてることができるという理由のほかにも、高さがある場合、上からのトレーシングペーパーを使ってセッティングするいわゆる「天トレ」というライティングが難しいためでもあります。

被写体の大きさ、そして高さに、そしてどの位置から撮影するかということによっても照明のセッティングの工夫が必要なんですね。

ちなみに「天トレ」、言葉の由来は文字通り、被写体に対して上からつまり、「天」からトレーシングペーパーを使用してセッティングすることからです。撮影機材 新宿

おにぎりで世界を変える

この時期、10月にSNS上で「おにぎり」の写真を目にすることが多いなあと思われた方いらっしゃいませんか?
実はこれ、「おにぎりアクション」というキャンペーンなのです。
おにぎりアクションとは、「おにぎりを作る、または買う」「おにぎりをいただきます、そして写真撮影」「写真を#OnigiriActionというハッシュタグをつけてSNSに投稿」「アフリカやアジアの子供たちに給食が届く」という仕組み。
なんと1投稿につき5食または10食が届くそうです。
ええ、どういうこと?と思いますよね。
おにぎりの写真を1枚投稿すると協賛企業から給食5食分に相当する100円が寄付され、NPO法人TABLE FOR TWOという日本の社会貢献運動を通して飢餓で苦しむ子供たちに給食として届けられるということです。開発途上国の給食1食分が20円という金額で、協賛企業から100円寄付されるとそれが給食5食分になるそうです。
いやあ、面白いし素晴らしい。

協賛企業を見てみるとそうそうたる企業も参加。キャンペーンとして恒例になってきました。
SNS上では、「今年も参加」とか「コンビニのおにぎりでもいいですか」などのコメントとともにアップされた写真をみかけます。おにぎりアクションのためにオリジナリティあふれる手作りおにぎりやカラフルに彩られたおにぎりなどなど、見ているだけでも楽しくなります。
でも、この支援の流れを知れば、一枚の写真だけでも参加したくなりますよね。おにぎりの写真投稿したくなりますよね。
おにぎりアクション2018の期間は10月10日から11月20日まで。
この間に投稿された写真から「おにぎりフォトグランプリ」なる写真コンテストも開催されます。
応募部門には「こんなところでよく撮ったで賞」や「残りものを上手に活用したで賞」などというユニークな部門もあり、投稿欲を掻き立てられそうです。
「おにぎりで世界を変える」というキャッチコピーとともに開催されるこのキャンペーン。
おにぎりアクションへの参加、いかがですか?

撮影機材・LED照明の専門店

撮影マナー

今回はスタジオ撮影や、目的を持った被写体撮影とは違う、街角など公共の場でのスナップ撮影や、観光地での撮影についてお話ししましょう。
公共の場での撮影は、特定の人物、モデルを撮影する以外の場合、一般の人が写真に写り込むことがあります。ここに肖像権という事柄が関連してきます。現在では隠し撮りなど不当な行為以外は写真を撮ることによって刑法的な意味合いで問題になることはないようですが、内容によって民法的な問題になることもあるそうです。

つまりは、かってにカメラを向けられて撮られたくないとか、カメラを向けられること自体不愉快に思う、撮影されたものがかってに使用されてしまう可能性があるといったことが肖像権に関わってきます。これは個人的な解釈もあるため、マナーとして気をつける条件も見分けるのが難しいところです。

海外ではまたこの肖像権なるものが一般の方も敏感で、例えば海岸ビーチなどは有料スペースと無料スペースがあって、有料スペースの場合には、公共の場と見なされないため、カメラやビデオなど許可なしでは撮影はできません。

観光地などのスナップで、建物など対象がきまっている場合には、たまたまそこに通りかかった人が写り込んでしまっても問題はないかもしれませんが、街角のスナップとして通行人も撮りたいという意志がある場合、まずカメラを構えた状態で、避けられる場合は撮影を控えた方が無難でしょう。不愉快な思いを相手に与えないことがまず基本的なマナーです。
公共の場での撮影は、まず一般の方への配慮もお忘れなく!

撮影照明

フォトジャーナリズムの重要性

10月5日、ノーベル平和賞の発表がありました。
コンゴ民主共和国のデニ・ムクウェグ医師とイラクの人権活動家のナディア・ムラドさんの二人です。
ノーベル賞委員会は「二人は戦争や武力紛争における性暴力根絶に向けて努力した」という首相理由を説明した通り、ムクウェグ医師は武装勢力による性暴力の被害女性の治療にあたって、ムラドさんは自身の過酷な経験をもとに性暴力被害の救済を訴える活動をしています。

ナディア・ムラドさんの名前にピンときたという方がいらっしゃるのではないでしょうか。
2016年に赤々舎から出版された、林典子さんの「ヤズディの祈り」という写真集。イスラム国に攻撃され、独自の宗教と文化を継承してきた民族「ヤズディ」の人々のポートレート、そのなかに今回ノーベル平和賞を受賞したナディア・ムラドさんもいるのです。

ムラドさんは2014年にイスラム国の襲撃によって拉致され、強制的な「結婚」という名の性的な暴力を受け、その体験を踏まえてヤズディの女性たちの被害を世界中に訴え、2016年9月から国連親善大使に就任して活動を広めています。

当初は拉致されたままの親族への考慮のため顔を隠して取材に応じていたそうです。
今回のノーベル平和賞受賞によってさらにムラドさんの活動が多くの人に伝わるのは確実です。
でも、なぜ少数民族のヤズディがここまで虐げられていったのか?
そのことを詳しくわかりやすく、フォトジャーナリストの立場から林典子さんご自身でリポートされた記事が2016年12月27日、東洋経済オンラインに載っています。
フォトジャーナリズムの重要性をひしと感じる記事と、そして今回のノーベル平和賞の受賞です。

撮影機材・LED照明の専門店

オークション写真

ネットオークション商品は、その写真によって落札の値段も速さも変わると言われています。実際にオークション商品を購入しようとする際には写真が大きな目安になりますよね。

さて、見栄えがするネットオークション用の写真のポイントは?
小さな商品など立体的に見せるコツを紹介しましょう。
例えば形が平面的なものは商品で隠れるくらいのものを台になるものを置き(ペットボトルのキャップや、ボックスタイプのタバコなど商品の大きさに合わせて)、それによって商品を浮いたように見せます。照明によって緩やかにできる影によって立体感がでて写真に動きがでてきます。

キレイに見せようとするカタログ撮影と違って、商品の情報を伝えることが必要なため、商品だけ撮影するのではなく、たとえば硬貨やボールペンなど利用して商品の横に一緒に撮影するとサイズが正確に伝わります。

オークションサイトによっては、写真掲載枚数の制限がありますが、商品写真の枚数が多ければ多いほど情報も伝わり訴求性が高まります。写真をレタッチで組み合わせて数枚を一枚分の写真にして掲載するのも上級編のテクニックのひとつです。
見栄えがいい写真とともに、伝わる情報手段になる写真がネットオークションには重要な要素になるんですね。
ウェブ用商品撮影照明

親子でも観たい

東京都写真美術館で開催されている「TOPコレクション たのしむ、まなぶ 夢のかけら」展、まだ観ていないのですが、カルチャーニュースサイトのCINRA.NETの記事を読んで是非行ってみたいと思いました。

レポート形式とインタビュー形式のこの記事に登場したのはミュージシャンの坂本美雨さんと、その一人娘のまなこちゃん(ニックネーム)です。
坂本美雨さんといえば、インスタグラムのフォロワー数が16万人強ということもあって、インスタグラムに毎日アップされる娘さんのなまこちゃんのことを知っている方も多いのではないでしょうか。実は筆者もフォローしているので、それゆえ坂本さんとなまこちゃんが写っているこの記事に親近感を覚えたのかもしれません。

こちらの二人の案内役が東京都写真美術館の学芸員の方で、この展覧会の企画者でそしてご自身も二児の父。記事にもある通り、大人向けの展覧会とは違う性質をもたせたい、つまりこどもも一緒にたのしむことのできる展覧会という意向があったそうです。
展覧会の見せ方としてセクション、カテゴリーを分けた展示が行われますが、「大人+子供×アソビ」、「なにかをみている」、「人と人をつなぐ」、「わからないことの楽しさ」、「時間を分割する/積み重ねる」、「ものがたる」、「シンプル・イズ・ビューティフル」、「時間の円環」という8つのセクションの分け方、ネーミングが面白いですよね。

なまこちゃんの鑑賞の様子、それに寄り添う美雨さんの言葉がそれぞれ優しくて柔らかくて、親子で写真鑑賞って素敵だなと思います。
ややもすると、写真の解釈、鑑賞、理解は難しいものですが、それぞれ見方は違うし、この展覧会のキーポイントのように思える、答えは一つとは限らない、と思うと気軽にそして楽しく鑑賞できそうです。

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現存アーティストで過去最高額

この秋11月15日に開催されるオークション、クリスティーズ・ニューヨークに、デイヴィッド・ホックニーの代表作である「Portrait of an Artist (Pool with Two Figures) 芸術家の肖像画ープールと二人の人物ー」が出品されることがわかり、予想落札価格が8000万ドル(約90億円)と、現存アーティストの作品の中で過去最高額になりそうだということが発表されました。

現在81歳のホックニーは自国の英国ではもちろん、世界的に人気のあるアーティストで、昨年から今年にかけて開催されたテート・モダンでの回顧展では100万人を超える来場者も記録しています。
これまでホックニー作品の最高落札価格は2850万ドルだったので、今回のオークションではゆうに倍以上の価格を記録する見込みです。

さてホックニーの代表作のこの作品「Portrait of an Artist (Pool with Two Figures) 芸術家の肖像画ープールと二人の人物ー」、プールを題材として多くの作品を生み出したホックニー作品の中でも特に有名かもしれません。この作品の制作年は1972年、そして1983年にロンドンで開催されたホックニーの写真展「Hockney’s Photograph」を機会にその翌年出版された「David Hockney Cameraworks デイヴィッド・ホックニー・カメラワークス」という写真集があります。
この写真集、ホックニーがポラロイドで撮影したものを並べてコラージュしたもので、プールの中で泳ぐ人物、波打つ白い光、など前述の絵画をまさに彷彿させる面白い写真集です。

1984年に発行された写真集はもちろん今や手に入れることは難しいのですが、ネット上でも多くの画像を目にすることができます。プールのみならず1981年から1983年にかけて撮影されたポラロイド写真をピカソのキュビズムからヒントを得てコラージュしたというホックニー独特の視点を加えた写真作品。写真を見てから絵画を見るのも、絵画を見てから写真を見ても、ホックニーの唯一無人の面白さを楽しむことができます。

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写真写り

ポートレート撮影の場合、その目的が撮影者のポートレート撮り、または人物からのポートレート撮影の依頼。どちらがクライアントであっても人物自身の写真写りの良さ重要です。

そこで基本を含め、写真写りのよさについて注意点を上げてみましょう。
まず、直接的に撮影に関係がないように思われますが、人物本人が気をつけることは、前日からの生活パターンです。モデルならばもちろん職業として気をつけることを心得ていますが、そうでない場合注意点を告知するのも撮影者の仕事のうちです。肌の状態を整えるために撮影日までの食事、睡眠に気を配ること。それは前日のアルコール類、刺激物の摂取に注意し、充分な睡眠を早めに取って早めに起きることがポイントです。

ロケ撮影の場合の撮影時間は朝か、午後の光があるうちの遅い時間帯が理想です。正午前後のコントラスの強い太陽光は避けたいですね。

そして服飾の撮影でなく、人物のポートレートが主な撮影では、モデルの衣服の色は中間色が無難です。人物よりも目をひいてしまうような柄物などにも注意しましょう。モアレという、規則正しい模様を重ねた繊維でつくられた衣服から視覚的に発生する縞模様の現象などは前もって避けられることです。

小さな点から準備することは多いのですが、背景にも十分配慮したいですね。
主役を引き立てる脇役は背景にも大きな役割があります。人物の肌色、そして衣服の色と調整しながらあくまでもポートレートとして人物が引き立つ色背景を選びましょう。撮影機材専門

キャッチライトの効果

人物ポートレート撮影の際に、目の中に生き生きとした輝きをつくるアクセント光をキャッチライトといいます。「目がものをいう」といった言葉通り、ポートレートでは人物の目が何よりも大切なポイント。
そこで、ストロボやレフ板などを使って、光を目に反射させて写し込ませるテクニックです。

日中の太陽光が十分あり、洋服や地面、建物からの反射で自然のキャッチライトができる場合はいいのですが、日陰での撮影などの際、人物の表情に何かひとつ加えたい時にはキャッチライトは非常に効果的です。

ストロボはカメラ位置からではなく、人物の斜めから試してみるといいでしょう。
または、レフ板を使って、角度を見ながらどの位置から人物の目にキャッチライトができるのか光の位置を見ながら試してみてください。

キャッチライト。この表現方法で大切なのは、自然さ!
背景とのバランス違和感のあるキャッチライトではなく、あくまでも自然に見えるさりげない演出として、分からないくらいの光加減が塩梅です!撮影照明キャッチライト

目のつけどころ

コンパクトカメラの選び方についてみてみましょう。
昨今はすでに周知の通り、スマートフォンでのカメラ機能さえコンパクトカメラと同レベルなほど、デジタルカメラは身近になりました。

非常に選択肢が多くなり、各メーカーからのモデルもたくさんありすぎて分からない、というかた。ちょっとこんな視点でみてみるといかがでしょう?

単刀直入に、ズームレンズではなく、単焦点レンズカメラがおすすめです。
まずその理由のひとつに、レンズの明るさです。いわゆる高倍率ズームレンズとうたっているレンズは、一般的に開放のF値がF6.5など暗いレンズが多いのです。
つまりはフラッシュや、ある程度の速いシャッターでなければピンぼけにつながります。一方、単焦点レンズの場合は、F2.8やF3.5などといった明るいレンズが多いことに特徴があります。
コンパクトカメラは、その名の通り、ボディーとレンズが一体となった持ち運びしやすいカメラです。だからこそレンズ交換ができない分、はじめらか明るいレンズが付いていること選ぶ際に重要なポイントになります。

もちろん明るいレンズ自体高価なものになるので、たくさんの機能があるズームレンズ付きコンパクトカメラよりも、単焦点のシンプルなカメラの方が値段が割高の場合もあります。それでもいつも持ち歩く一台を選ぶ際には、このF値の小さな単焦点カメラをお勧めします。コンパクトカメラの選び方についてみてみましょう。
昨今はすでに周知の通り、スマートフォンでのカメラ機能さえコンパクトカメラと同レベルなほど、デジタルカメラは身近になりました。

非常に選択肢が多くなり、各メーカーからのモデルもたくさんありすぎて分からない、というかた。ちょっとこんな視点でみてみるといかがでしょう?

単刀直入に、ズームレンズではなく、単焦点レンズカメラがおすすめです。
まずその理由のひとつに、レンズの明るさです。いわゆる高倍率ズームレンズとうたっているレンズは、一般的に開放のF値がF6.5など暗いレンズが多いのです。
つまりはフラッシュや、ある程度の速いシャッターでなければピンぼけにつながります。一方、単焦点レンズの場合は、F2.8やF3.5などといった明るいレンズが多いことに特徴があります。
コンパクトカメラは、その名の通り、ボディーとレンズが一体となった持ち運びしやすいカメラです。だからこそレンズ交換ができない分、はじめらか明るいレンズが付いていること選ぶ際に重要なポイントになります。

もちろん明るいレンズ自体高価なものになるので、たくさんの機能があるズームレンズ付きコンパクトカメラよりも、単焦点のシンプルなカメラの方が値段が割高の場合もあります。それでもいつも持ち歩く一台を選ぶ際には、このF値の小さな単焦点カメラをお勧めします。プロカメラマンの撮影機材